ジョアン・ボーエルさんは、ギリシャにある小さな島で多くの猫の世話をしている女性です。ある晩、ジョアンさんが野良猫達にエサをあげていると、少し離れたところから子猫の声が聞こえてきました。声のする方に母猫がいる気配がなかったため、ジョアンさんは子猫を探し始めたのです。
ジョアンさんは近くの竹やぶの中で2匹の子猫を見つけました。残念なことに、1匹はすでに亡くなっていましたが、もう1匹はかろうじて生きていたのです。どうやら何日もご飯を食べていなかったようで、子猫はひどい栄養失調でとても衰弱していました。
ジョアンさんは子猫を保護して自宅に連れ帰ると、目をキレイに洗浄してあげました。しかし、ノミと感染症のため、子猫の目はすぐには開かなかったのです。
ジョアンさんは子猫にミルクを飲ませてあげました。そして、タオルを敷いた箱の中へ子猫を入れて、お湯入りのボトルで身体を温めてあげたのです。
それから14時間後。ついに子猫の目が開きました!
ジョアンさんは、子猫に『チリ』と名づけました。
ジョアンさんは元気を取り戻してきたチリに、別の場所で保護された姉妹の子猫『カネリ』と『バニラ』を紹介しました。3匹は出会ってすぐに仲良くなり、いつも一緒にいるようになったのです。
チリは栄養失調で発育が遅れていたため、同い年の子猫と比べるととても小さかったそうです。
チリは保護されてから数週間、体調が不安定な時期が続きました。しかし、チリはひとりではありませんでした。ジョアンさんや姉妹に助けられて、危険な状況を乗り越えることができたのです。
深い愛情で結ばれたチリと姉妹は、いつも一緒で離れることはありません。
元気になったチリはさらに食欲が増してきました。ジョアンさんが今まで育ててきた子猫の中で、チリが一番ご飯を食べるそうです。
この頃のチリは姉妹と同じくらいの大きさですが、目だけはとても大きく、ジョアンさんはその特徴的な目が大好きなのだそうです。
チリの身体はずいぶん成長しましたが、まだまだ心は甘えん坊な赤ちゃんのままです。いつもジョアンさんにしがみついて、たっぷりと甘えているそうです♪
さらにチリは成長し、ついに姉妹を越えました。ジョアンさんはチリがどこまで大きくなるか、とても楽しみにしているそうです。
こうしてすっかり元気を取り戻しましたチリですが、ジョアンさんは過去の辛い経験が、心に傷を残していないかと心配しているそうです。そのためジョアンさんはこれからもチリの傍にいて、我が子のようにずっと見守っていきたいと考えているそうです。
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