2016年6月13日、イギリス海軍のヘリコプターのパイロット「ニック・グリマーさん」が、バーミンガム空港から483km離れた海軍基地へと車で移動しました。ちなみに、東京から大阪までを車で移動すると500kmくらいになるそうです。
そして翌日、グリマーさんが自分の車から子猫の声が聞こえてくることに気づいたのです。すぐに車を調べ始めたグリマーさんでしたが、なかなか子猫を見つけることができません。そこで技術者に協力してもらい車を分解すると、後ろのバンパーの中から子猫が出てきたのです。
幸いなことに子猫は軽い切り傷を負っていたのみで、すぐに手当てが施されました。そして、基地で保護されたのです。
グリマーさんは、子猫に『ティガー』と名づけました。
ティガーにベッドが必要だと思ったグリマーさんは、自分のヘルメットをベッド代わりにしました。ティガーはすぐに気に入ったようで、幸せそうに昼寝を始めたそうです。
その後、基地内でティガーに一目惚れする人が続出し、いつの間にか基地のマスコットになりました。
イギリス海軍では昔から、船内のネズミを捕ってくれる猫は幸運の象徴になっているそうで、基地の司令官もティガーを快く迎え入れてくれたそうです。
現在、グリマーさんたちはSNSなどを使って、ティガーの飼い主さんがいなかったかを探しています。その名も、『オペレーション・ティーガー・キトゥン(Operation Tiger Kitten)』。
もし、飼い主さんが現れなかった場合、ティガーは正式に海軍に所属することになるそうです。
An update on Tigger, the Culdrose kitten….
Royal Naval Air Station Culdroseさんの投稿 2016年6月15日
こうしてバンパーに挟まりながら、483kmもの距離を移動したティガーは無事に保護されました。長い旅だったにも関わらず、軽い傷だけで済んで本当に良かった。これから正式に海軍に所属することになると思いますが、幸福を招く猫として、みんなに幸せと癒しを与えていって欲しいですね。