ある日、劣悪な環境の中で飼育されていた30匹以上の猫が見つかり、レスキューチームのボランティア達は迅速に行動しなければならないと感じました。ボランティア達は何時間も車を走らせて、全ての猫を安全な場所へと連れて行きました。その後、猫達の窮状を知った保護施設『シャトンズ・オルフランズ・モントリオール』のスタッフ達はすぐに支援に乗り出しました。
助け出された猫達の中に、『リジー』という名前の母猫と生まれたばかりの6匹の子猫達がいました。リジーは痩せ細っていて、子猫達に与えるミルクをほとんど作り出すことができなくなっていました。また『ブリス』と名付けられたキジトラ子猫は、非常に小さな体をしていました。
ブリスは体重が僅か595gで、自力で食事をすることができず、目も白く濁っていました。保護施設のスタッフ達はブリスを急いで獣医さんに診てもらい、養育ボランティアの家族の元へと連れて行きました。ブリスを受け取った家族は24時間体制で世話をして、ブリスの状態を確認し続けました。
「家族のサポートと手を差し伸べてくれた人達のケアがなければ、ブリスは命を繋ぐことはできなかったことでしょう」と保護施設のスタッフが言いました。
ブリスはゆっくりと回復の兆しを見せ始めました。食事は介助を受けながら徐々に自分のペースを掴んでいって、数週間後には自力でご飯が食べられるようになりました。そのおかげで体重は760gを超えて、その後も少しずつ成長していきました。兄弟よりも随分と小さなブリスですが、決して自分の人生を諦めない強い意志の持ち主でした。
生後5ヶ月を迎えてもブリスはまだ生後2ヶ月の子猫ほどの大きさで、永久歯はまだ生えていませんでした。専門家による検査の結果、ブリスの気道がこれまでずっと正常に機能しておらず、他の猫よりも呼吸が速いことが分かりました。
生後6ヶ月の時点で体重は僅か900gで、ブリスは生涯この大きさのまま生きることになると獣医さんに言われました。
その後、重度の呼吸器感染症にかかり、再び抗生物質の投与が必要になりました。そんな危険な状態に陥ったブリスでしたが、何とか体調を回復させて、容態も安定しました。今でも呼吸は速いですが、ブリスにとってはそれが普通の状態になっていて、幸いなことに体の痛みなどは感じていませんでした。
ブリスの体は非常に小さいですが、体の何倍もの大きさの勇気とやる気を持っています。またブリスは人間のことが大好きで、温かい腕の中で過ごせることに大きな幸せを感じていて、抱っこされるたびに喉をゴロゴロと鳴らし始めるそうです。
ブリスはどの部屋に行っても一番暖かい場所を探して、柔らかい毛布や日当たりの良い窓辺で過ごすことが大好きです。また食事の時はご飯がちゃんと食べられるように、いつも鼻先までご飯を近づけてもらっています。家族はブリスが元気に過ごせるように、毎食丁寧に世話をしているそうです。
ブリスは家族の後をどこまでもついて行って、出会う全ての人に心から挨拶をして、どこにいても穏やかで満足そうなゴロゴロ音を響かせています。ブリスの体は小さいですが、それがブリスの行動の妨げになったことはこれまでに一度もありませんでした。
ブリスは6匹の兄弟の中で唯一小さいままの子猫で、他の兄弟はみんな正常に成長しました。
ブリスをこれから迎える里親さんは、細心の注意を払いながらブリスの状態を観察していく必要がありますが、愛らしいブリスと過ごせることに大きな喜びを感じることでしょう。
ブリスは穏やかで愛情に溢れていて、常に誰かがそばにいてくれる家を探しています。里親さんには医療的にデリケートな猫の世話に慣れている人が理想的ですが、何よりもブリスをいつも優しく見守ってくれる人を求めているそうです。
ブリスは生まれた日から様々な困難に直面してきました。育児放棄、栄養失調、そして健康上の問題にも耐え抜きました。そんな大変な状況の中でもブリスは決して喉を鳴らすことをやめませんでした。
ブリスが望んでいるものはそれほど多くはありません。ただ暖かい毛布と日当たりの良い窓辺、そして自分だけを見てくれる里親さんの存在だけです。
きっといつも一生懸命なブリスの前には素敵な里親さんが現れることでしょう。そしてブリスはいつまでも抱っこを楽しみながら、幸せいっぱいのゴロゴロ音を響かせ続けることでしょう。
出典:chatons orphelins montreal/lovemeow
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