ある日、クリーム色の子猫が道路の真ん中で発見されて、より良い生活が送れるように地元の保護施設に運ばれてきました。子猫は養育主のアサさんの腕の中で落ち着くまで、絶え間なく鳴き続けていました。
『スリンキー』と名付けられた子猫は、片時もひとりになりたくなくて、誰かの関心を引こうとして鳴き続けていました。アサさんの家には別の場所で保護された子猫達がいましたが、スリンキーの病気の有無が確認できるまでの2週間、子猫達と接触することはできませんでした。
その間、アサさんはスリンキーが愛されていると感じられるように、柔らかい毛布でスリンキーを包み込んで、たくさんの愛情を注ぎ続けました。
スリンキーは何か伝えたいことがある時は、躊躇することなく大きな声で話しかけてきました。またスリンキーは眠たくなっても我慢して、少しでもアサさんと一緒の時間を過ごそうとしていました。
スリンキーは一日中アサさんに話しかけて、常にそばにいて欲しいと伝えました。
そんなスリンキーのいる部屋の隣では、スリンキーよりも少し年上の5匹の子猫達が、無限のエネルギーで部屋中を駆け回っていました。
アサさんはスリンキーが家に来る1ヶ月前、野良の母猫と5匹の子猫達を家に迎え入れていました。子猫達はすぐに新しい環境に溶け込みましたが、母猫の『ボー・ピープ』は家の中での生活に自信が持てませんでした。
子猫達の中で一番勇敢な『ミスター・ポテトヘッド』は、一番最初に寝床の外に一歩を踏み出しました。するとすぐに残りの子猫達も後を追って、部屋の中を探索し始めました。
また子猫達の中で一番社交的な『ウッディー』は、アサさんに伝えたいことがたくさんあったようで、猛烈な勢いでアサさんに突進してきました。
一方の母猫のボー・ピープは室内生活に戸惑っていましたが、ゆっくりと、しかし確実に、アサさんに対して心を開いていきました。「ボー・ピープはまだ少し臆病ですが、日に日に良くなってきています」とアサさんが言いました。
子猫達は生後6週間で部屋の中を完全に遊び場に変えて、走り回ったり、転がったり、オモチャに飛びついたりするようになりました。
そんな子猫達の隣の部屋では、アサさんの注意を引くためにスリンキーがいつも鳴いていました。
そして先週の初め、スリンキーと5匹の子猫達はついに初対面を果たしました。「スリンキーは最初、年上の子猫達に囲まれて少し怖がっていましたが、すぐに慣れました。」
その後、スリンキーとよく似たウッディーが近づいてきて、スリンキーに鼻キスをしながら挨拶を交わしました。スリンキーと子猫達はすぐに意気投合して、まるで最初から一緒にいたかのように仲良くなりました。
スリンキーは新しい家族にすんなりと溶け込んで、アサさんの前で鳴かなくなりました。
子猫達はスリンキーを遊びに誘って、オモチャの使い方を教えたり、プロレスごっこをしたりしながら、楽しい時間を一緒に過ごしました。
そんな新しい兄弟のおかげでひとりぼっちだったスリンキーは、自分の居場所を見つけることができました。スリンキーはいつも一緒に遊んでくれる兄弟や、際限なく甘やかしてくれるアサさんがそばにいることが嬉しくて、幸せいっぱいの毎日を送っているのです。
こうして愛情を求めて鳴き続けていたスリンキーは、最高の出会いを果たし、常に大きな喜びを感じることができるようになりました。これからもスリンキーは全身で幸せを感じながら、新しい兄弟と一緒にすくすくと成長していくことでしょう。
出典:shibuyarollcall/lovemeow