ある日、農場に姿を現した妊娠中の野良猫が2匹の子猫を出産しました。農場の所有者は猫の親子が良い家で暮らせるように、友人のレイチェルさんに連絡をしました。しかし、子猫達が十分に成長する前に母猫が突然姿を消してしまい、子猫達だけが取り残されてしまったのです。
子猫達はまだ幼く、誰かの助けを必要としていました。「私達は三毛猫の『トースト』と妹の『レイブン』を保護しました。でもレイブンは深刻な遺伝の問題を抱えていたため、残念ながら命をつなぐことができませんでした」とレイチェルさんが言いました。
「残されたトーストは離乳食を食べ始めるのに十分な年齢でしたが、お皿から食べようとしなかったため、私達は哺乳瓶でミルクを飲ませることにしました。」
トーストはたくさんのミルクを飲んで、徐々に体重を増やし始めました。トーストはとても痩せ細っていましたが、決して自分の命を諦めませんでした。
トーストは哺乳瓶からミルクを飲むことにこだわり、ひとりでお皿から離乳食を食べられるようになるまでには随分と時間がかかりました。トーストはその間に走ったりジャンプしたりすることを学び、部屋の中を隅々まで探索するようになりました。
「最初は痩せ細っていたトーストでしたが、とても活発な子猫になりました。彼女は非常に好奇心が旺盛で、とっても冒険好きです。」
レイチェルさんと家族は新しい環境に慣れたトーストに、家で暮らす動物達を紹介しました。中でもトーストは先住犬の『ディスコ』のことが気に入ったようで、とっても仲良くなりました。
その後、ディスコが毎日散歩に行くことに気づいたトーストは、自分も一緒に外に出たがるようになりました。
トーストはディスコの散歩について行くことを決めて、レイチェルさんに決して「ノー」とは言わせませんでした。勢いに負けたレイチェルさんがトーストを庭に出すと、まるで子犬のように楽しそうにレイチェルさん達の後を追いかけ始めました。
「トーストは私達と一緒に外に出るのが大好きです。彼女は常に私達の行動に興味津々で、いつも私達のそばで楽しそうに過ごしています。」
恐れを知らないトーストは、興奮しながら毎日の冒険を楽しんでいますが、決してレイチェルさん達のそばを離れることはないそうです。
「トーストはひとりで何でもできますが、私達がそばにいると安心するようです。彼女の愛らしい黒い鼻は、いつもみんなの視線を釘付けにしています。」
またトーストはディスコの様子をいつも観察していて、ディスコに隙を見つけると、すぐに飛びかかってプロレスごっこを始めるそうです。
「ふたりは庭やガレージで一緒に遊ぶのが大好きです。トーストとディスコは親友で、常にお互いのことを気に掛けています。」
すっかり家の王様になったトーストは、優しい家族との時間を楽しみながら、いつも新しい冒険に出かけているそうです。
そしてトーストが家に帰ってくると、すぐにレイチェルさんの椅子や膝の上に飛び乗って、周りの様子をチェックし始めるそうです。
「トーストはとっても甘えん坊な子猫です。彼女はみんなと過ごすのが大好きで、いつも注目されていないと気が済まないようです」とレイチェルさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして母猫に取り残されてしまったトーストは、新しい家族の元で花を咲かせることができました。トーストはこれからも大好きな家族と一緒に冒険に出かけながら、最高に幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:toast.the.kitten/lovemeow