人生に、もふもふを。

長い野外生活で身体を壊し、砂利の上で動けなくなっていた猫。優しい人達のおかげで命を繋ぎ、新たな人生を歩み始める

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ある日、シモーヌさんが近所の路地を歩いていると、砂利の上に横たわっている痩せ細った猫の姿を発見しました。猫は非常に体調が悪く、疲れ切っていて逃げる力も残っていませんでした。

シモーヌさんが猫の姿をよく見ると、どうやら他の猫と争ったようで、目に怪我を負っていることが分かりました。

またシモーヌさんが近所の人達に話を聞くと、猫には家がなく、長年この路地に住んでいて、いつも野良猫達のために用意されたご飯を食べていることが分かりました。

猫は非常に衰弱して、このままでは長く生きられないと感じたシモーヌさんは、すぐに猫を保護すると動物病院へと連れて行きました。残念ながら猫の目を元の状態に戻すことはできませんでしたが、シモーヌさんのおかげで猫の命は助かりました。

目の手術を終えてボロボロになっていた毛を刈ると、猫は快適なベッドの中で丸くなって、柔らかい毛布に寄り添いました。獣医さん達は24時間体制で猫の世話を続け、地元の保護施設『シャトンズ・オルフランズ・モントリオール』に助けを求めました。

保護施設のセリーヌ・クロムさんは連絡を受けると、すぐに養育主さんを手配しました。

「片目の猫は約10歳で、『クール・ド・パイレーツ』と名付けられました。彼は環境の変化に戸惑っていましたが、痛みから解放されるとご飯をいっぱい食べるようになりました」とセリーヌさんが言いました。

その後、パイレーツが退院すると、養育主さんの家で社会化し始め、人間を信頼することを学び、家猫としての生活に順応していきました。

「パイレーツは少し内気ですが、他の猫にいつも優しく接しています。路上での過酷な生活を終わらせた彼は、家の中が安全で、ご飯やハグが無制限に得られることを学んでいます。」

そんなパイレーツが新しい場所を探索する時は、静かに匂いを嗅ぎながらその場所が安全かどうかを慎重に確認しています。さらに随分と人間慣れしてきたパイレーツは、養育主さんに寄り添ったり、床に寝転がってお腹を見せたりするようになりました。

パイレーツは小さなベッドや狭いトンネルなどが好きで、いつも中に入って安心感を得ています。また床に置かれたキャリーの中で、静かな時間を過ごすのも好きでした。

その後、養育主さんのおかげでパイレーツはオモチャに興味を示すようになりました。どうやらパイレーツは羽のついた杖のオモチャが気に入ったようで、少しずつ寝床から出てきてオモチャを追いかけるようになりました。パイレーツはゆっくりと、しかし確実に、心の中の子猫の部分が表に出てきているのです。

「パイレーツは片目ですが、とてもよく物が見えていて、オモチャを正確にキャッチすることができます。」

パイレーツは路地から救出されて以来、家の中で多くの新しいことを経験してきました。パイレーツは快適で静かな室内生活の中で着実に自信を深めてきていて、日に日に自分の殻から抜け出してきているのです。

「パイレーツは体重を随分と増やすことができました。彼は人間がとても優しいことに気づき、身体を撫でさせてくれるようになりました」とセリーヌさんが話してくれました。

パイレーツはシモーヌさんや獣医さん達、そして養育主さんのおかげでここまで来ることができました。パイレーツはいつも美味しそうにご飯を食べて、養育主さんの愛情を吸収し、暖かい毛布の上で横になって、お気に入りのオモチャで楽しそうに遊んでいるのです。

これからもパイレーツはたくさんの愛情を感じながら、安全な家の中で幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:comrescuemontreallovemeow

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