ある日、安全な避難場所を必要としていた妊娠中の野良猫が発見されました。猫を見つけた人はすぐに保護施設『ドーセット・レスキュー・キトゥンズ』に助けを求めました。
猫の話を聞いた保護施設のボランティアドライバーは、3時間かけて猫を保護施設へと連れて帰ってきました。そして到着するとすぐに、『ルー』と名付けられた猫は1匹の子猫を出産しました。
その後、子猫が生まれてくる気配がなかったため、保護施設のスタッフは猫の親子を養育主さんの家に連れて行きました。
「翌朝、養育主さんが目を覚ますと、2匹目の子猫が生まれていることに気づきました」と保護施設のスタッフのチェリーズさんが言いました。
『ブーマー』と名付けられた2匹目の子猫は、前日に生まれた兄猫の『ジョーイ』と一緒にミルクを飲み始めました。「ブーマーは2番目に生まれましたが、身体の大きさはジョーイを超えていました。」
ルーは子猫達にとって素晴らしいお母さんでした。ルーは子猫達に十分なミルクを与えて、常に子猫達の身体を綺麗に保ちました。そのおかげで子猫達は飛躍的に成長を続け、日に日に活発になっていきました。
そして子猫達が生後6週間を迎えた時、24時間の世話を必要としている生後1〜2日の子猫が保護されました。子猫は芝生の庭の真ん中で発見されて、母猫の姿はどこにもありませんでした。子猫を見つけた家族は辺りを探し回り、母猫が戻ってくるのを待ちましたが、結局母猫が姿を現すことはありませんでした。
「家族は保護した子猫を私達の施設に連れてきました。家族は私達のところに到着するまで子猫の身体を温め続け、安全に保つために全てのことを適切に行なっていました。」
『コーラル』と名付けられた子猫は最初から哺乳瓶をしっかりと掴んで、たくさんのミルクを飲んでお腹を膨らせました。コーラルは大変な人生の始まりだったにもかかわらず、その強い意志で周りの人達を驚かせました。
一方、ルーの子供達は離乳し始めていましたが、ルーはまだたくさんのミルクを出していました。保護施設のスタッフ達はコーラルがお母さんの愛情を感じられるように、ルーを紹介することに決めました。
その後、養育主さんの家に移動したコーラルはすぐにルーと対面しました。するとルーは躊躇することなくコーラルを受け入れて、思う存分ミルクを飲ませました。ルーは完全にお母さんとしての役割を引き継いで、たくさんの愛情をコーラルに注ぎ始めました。
ジョーイとブーマーもまるで今までずっと一緒にいたかのように、コーラルとすぐに仲良くなりました。コーラルは新しいお兄さん達よりも随分と小さいですが、お兄さん達に負けることなく毎回たくさんのミルクを飲みました。そして食事が終わるたびにゴロゴロと喉を鳴らしながらお兄さん達に寄り添いました。
「コーラルは現在生後12日目ですが、確実に体重を増やしていて、順調に成長しています。彼女の目は既に開いていて、好奇心の赴くままに動き回っています。」
ジョーイとブーマーもコーラルのことが大好きで、いつも一緒に過ごしながら様々なことを教えているそうです。
「コーラルは新しいお母さんやお兄さん達に囲まれながら元気に育っていて、いつも幸せそうに過ごしています」とチェリーズさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして2匹の子猫を出産したルーは、6週間後に迷子のコーラルを受け入れて、たくさんの愛情を注ぎ始めました。これからも猫の親子は安全な家の中で、愛情に満ちた幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:dorsetrescuekittens/lovemeow