ある日、お腹を空かせた迷子の子猫が、ジャスティン・ラローズさんが営む木材店に姿を現しました。
子猫はお店の中を見つめながら、中に入れて欲しそうに鳴き始めました。その声に気づいたジャスティンさんが窓の方へと向かうと、身体に塗料がついた独りぼっちの子猫の姿を発見しました。
ジャスティンさんはすぐに子猫を抱え上げて、身体の状態を確認しました。子猫は痩せ細って汚れていましたが、助けてもらえたことに感謝しているかのようにゴロゴロと喉を鳴らし始めました。
その後、動物病院から帰ってきた子猫は、ジャスティンさんと妻のクリスティンさんに全身を綺麗にしてもらい、美味しいご飯でお腹をいっぱいに膨らませました。夫婦の家には元々、3匹の先住猫と先住犬がいて、お店には番犬もいました。夫婦は子猫に新しい里親さんが見つかるまでの間、子猫を世話することに決めました。
夫婦は子猫に『クリュ』と名付け、室内生活に慣れさせ、先住猫達の力を借りながら家猫としての生き方を学ばせることにしました。先住猫達はみんな路上から保護された猫で、『オリー』という名前の猫はとても気難しい性格の持ち主でした。
以前のオリーは非常に野生的な猫で、室内生活を受け入れるまでにはとても長い時間がかかりました。「オリーが今の環境に落ち着くまでには4年以上もかかりました。彼は犬を愛していますが、他の猫とはいつも距離を置いています」とクリスティンさんが言いました。
そんな気難しいオリーですが、クリュにだけは違う反応を示して夫婦を驚かせました。クリュが家に来てから1日も経たないうちに、オリーはクリュのことを完全に受け入れたのです。
オリーはクリュを自分のベッドに連れて行って、たっぷりと愛情を注ぎ始めました。時々、好奇心旺盛なクリュにもみくちゃにされることもありますが、オリーはそのことを全く気にしていないようでした。
オリーはすっかりクリュのお兄さん代わりになって、いつもクリュのことを安心させているそうです。
ふたりはいつも一緒に食事をして、一緒に昼寝をしています。
オリーがそばにいるとクリュは自信に満ち溢れ、ヤンチャな姿をたくさん見せてくれるそうです。
最初はクリュを里子に出そうと考えていた夫婦でしたが、クリュが既に自分の家を見つけていることに気づきました。「クリュは私達の家で花を咲かせました。私達はその姿を見て、彼を手放すことができなくなりました。」
オリーはいつもクリュに猫としての生き方を教え、クリュが愛情を必要としている時はいつまでもそばにいてあげるそうです。
その後もすくすくと成長を続けたクリュは、生後6ヶ月でオリーの大きさに随分と近づきました。ふたりはさらに絆を深め、毎日を幸せいっぱいに過ごしているそうです。
「私達はオリーの前にこんなにピッタリの相棒が現れるとは思ってもいませんでした。彼らの絆は本当に特別なものです」とクリスティンさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして独りぼっちで路上を彷徨い歩いていたクリュは、最高の家に辿り着くことができました。これからもクリュとオリーはお互いに愛情を注ぎ合いながら、いつまでも幸せいっぱいに寄り添い続けることでしょう(*´ω`*)
出典:fur_force_five/lovemeow