ある日、ロサンゼルスの野良猫のコロニーでTNR活動(野良猫の不妊去勢手術を行い、元の場所に戻す活動)を行なっていた人達が、子猫の叫び声を聞きました。『リプリー』と名付けられた子猫は非常に衰弱していたにもかかわらず、助けを求めて必死に鳴き続けていました。
保護施設『レン・レスキューズ』の養育ボランティアのアシェリー・ケリーさんは、リプリーの窮状を知ると、すぐに養育することを申し出ました。「リプリーは小さな身体をしていましたが、非常に強い精神力を持っていて、自分の人生を諦めていませんでした。もし彼女が見つかるのがもう少し遅れていたら、命をつなぐことができなかったかもしれません」とアシェリーさんが言いました。
リプリーは脱水症状に陥っていて、自分でご飯を食べることができませんでした。そこでアシェリーさんはチューブを使ってリプリーに栄養を与え、水分補給を一晩中続けました。そんなアシェリーさんの献身的な看護のおかげで、保護から18時間が経つ頃にはリプリーの体重は10g増えて、哺乳瓶からミルクを飲めるようになったのです。
食欲が戻ったリプリーは確実に体重を増やし始めました。リプリーは毎回食事を終えるとアシェリーさんの腕の中に入って、大きくなったお腹を披露しました。さらに適切な治療と美味しいご飯、快適なベッドのおかげで、リプリーはついに元気を取り戻すことができたのです。
危険な状態から脱したリプリーでしたが、通常よりも成長が遅れていて、里子に出られるようになるまでにはまだまだやることがたくさん残っていました。
その後、5週齢を迎えたリプリーでしたが、3.5週齢ほどの大きさしかありませんでした。リプリーは常にひとりになりたくなくて、いつもそばにいてくれる友達を必要としていました。
そんな中、アシェリーさんが保護されたばかりの子猫を引き取り、自宅へと連れて帰ってきました。
『ピカチュウ』と名付けられた子猫は、木の上でひとりになっていたところを発見されました。近くに住む子供達がピカチュウの鳴き声を聞いて、何とか無事に保護することに成功したそうです。ピカチューはとても痩せ細っていて、全身がノミに覆われていました。
保護されたピカチュウは獣医さんの元で必要な治療を受けました。「それから4日後には、ピカチュウはまるで別猫へと生まれ変わっていました。彼は非常に活発になり、好奇心が溢れ出し、抱っこされるのが大好きな男の子になりました。」
「ピカチュウはとっても可愛い子猫です。彼は頭とお腹を撫でられるのが大好きで、誰かの愛情を常に求めています。私は彼がもう二度と路上で暮らす必要がないことをとても嬉しく思っています。」
ピカチュウが完全に健康な状態に戻った時、ずっと友達を必要としていたリプリーに会いました。
リプリーはピカチュウとの出会いにとても興奮しました。リプリーは早速ピカチュウに近づいて行き、遊びに誘いました。一方のピカチュウは少し内気で、最初は少しドキドキしていましたが、リプリーの猛アタックに抵抗することができませんでした。
数分も経たないうちにふたりは最高の友達になりました。ふたりはオモチャを共有して、お互いの後を追いかけるようになったのです。
「ふたりはすぐに最高の絆で結ばれました。ふたりはどんな時も一緒に行動し、お互いから遠く離れることはありません。ふたりは毎日一緒に眠って、幸せそうに毛づくろいをし合っています。」
ふたりは一緒に成長しながら、お互いのことを常に楽しませています。ふたりはお互いのシッポを追いかけたり、飛び跳ねたり、小さなボールを一緒にハンティングしています。そして遊び疲れると、エネルギーを充電するために寄り添いながら眠りにつくのです。
また朝食の時間を迎えると、リプリーが真っ先に駆け寄ってきて、その後にピカチュウが続きます。そしてご飯の準備が終わるまでずっと、ふたりは一緒に鳴き続けているそうです。
ふたりは日常の些細なことも共有し、毎日を一緒に過ごせることに満足しています。ふたりは安全な家の中で何不自由なく生活していて、幸せいっぱいの時間を過ごしているのです。
その後もアシェリーさんの元ですくすくと成長したふたりは、ついに里子に出る準備を整えました。きっとふたりは新しい家に行ってからも常に一緒に行動し、最高に楽しい毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:bruceandfoxfosters/lovemeow