人生に、もふもふを。

悲しそうな瞳で、迎えに来てくれる人をずっと待っていた保護猫。ついに新しい家族と出会うと、幸せに溢れた毎日が始まる

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ある日、保護施設『BARCS・アニマル・シェルター』に、飼い主さんが高齢になったため、ほとんど世話をされていなかった猫達が運ばれてきました。

施設のスタッフ達は全ての猫を受け入れて、それぞれの猫に必要な治療を行いました。そして、辛い時期を過ごしてきた猫達に、安心して暮らすことのできる生涯の家を見つけることを約束したのです。

施設に入った猫達の中に『ビエナ』という名前の9歳の猫がいました。ビエナはたくさんのノミで貧血になり、呼吸をするのも辛そうで、ご飯を食べる意欲も失っていました。施設の医療チームはすぐにビエナの治療を始めました。

ビエナは病気で身体が弱っていたため、いつもそばでケアをしてくれる特別な里親さんを必要としていました。

そんな辛い状況の中にいたビエナでしたが、人間のことが大好きで、ずっとケージの中で里親さんになってくれる人を待ち続けていました。

「誰かがケージの前を通り過ぎるたびにビエナは目を輝かせ、精一杯の声で話し掛けてきました。さらにみんなの注意を引くためにシッポを大きく振り始めました」と施設のスタッフが言いました。

スタッフ達は一刻も早く里親さんを見つけるために、SNSにビエナの話を投稿し、ビエナに愛情を注いでくれる人が現れるのを待ちました。

ビエナは非常に痩せ細っていたため、体重を増やす必要がありました。しかし、施設の環境ではどうしてもビエナが神経質になってしまい、ご飯を食べるのにも苦労していました。

ビエナの親友の『エルビス』はビエナの不安を少しでも和らげるために、一日中そばから離れようとしませんでした。ふたりはお互いのことを信頼していて、完全に切り離すことのできない存在だったのです。

こちらはビエナがスタッフから愛情を注がれている時の様子です。(動画)

ビエナの目の上には嚢胞(のうほう)があり、手術で取り除く必要がありました。しかし、ビエナはそんな状況にもかかわらず、とても社交的で愛情深く、人間に甘えるのが大好きでした。

そしてある日のこと、ビエナがいつものようにケージの中に座っていると、ビエナに会いに来たという人がケージの前に現れました。それはビエナがずっと願っていた夢が叶った瞬間でした。

「その日、ビエナとエルビスは一緒に同じ家へと旅立っていきました」とスタッフのカイルさんが嬉しそうに話してくれました。

今のビエナには自分を愛してくれる家族がいて、安心して暮らすことのできる家があります。そしていつも隣には、大切な親友のエルビスがいるのです。

ビエナは生涯の家でたくさんの愛情を注がれながら、優しい家族やエルビスと一緒に幸せな第2の人生を送っているそうです。
出典:kgorinsonlovemeow

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