猫の『レオ』は約10〜12歳の時に困難な状況から助け出されました。レオは飼い主さんが亡くなった後、家の外に置き去りにされてしまったのです。
その後、レオの窮状を知ったルイーズさんが、レオを救うために行動を起こしました。ルイーズさんはレオを無事に保護すると、獣医さんの治療を受けさせるために動物病院へと急ぎました。
「レオは信じられないほど衰弱していて、脱水症状に陥っていて、ノミによる貧血がありました。また歯が非常に悪い状態で、折れている歯もありました。彼の全身の毛はひどく荒れていたため、カットしなければなりませんでした」と保護施設『ベビー・キトゥン・レスキュー』の創設者のキャロライン・グレイスさんが言いました。
「またレオは昔の怪我で右耳の一部を失っていて、後ろ足の古い怪我で足を引きずっていました。」
そんな状態にもかかわらず、レオはとても優しく、たくさんの愛情を求めてきました。そんなレオの話をルイーズさんから聞いたキャロラインさんは、レオの治療を支援することを申し出ました。動物病院で必要な治療をしてもらったレオは、そのままルイーズさんの家で世話をされることになりました。
「私達はレオに、幸せで、痛みがなく、残りの人生を愛されながら過ごせるように、出来る限りのことをしていこうと心に誓いました。」
レオは再び室内生活に戻った後、数日ほどで自分の殻から出てきました。レオは最初、椅子の後ろの安全な場所に身を隠していましたが、徐々に新しい環境を受け入れていき、ルイーズさんが部屋に入ってくるたびに近づいてくるようになりました。
「レオは私の足の間を歩くようになり、喉を鳴らし始めました。彼はたくさんの愛情を欲しがるようになり、子犬のように私の後をついてくるようになりました」とルイーズさんが言いました。
その後、歯の治療を終わらせたレオは、まるで別猫へと生まれ変わったかのように大きな変化を遂げました。レオの食欲は急上昇し、再び子猫に戻ったかのように遊び始めました。レオの歯は数本欠けていますが、それが食事を遅くすることはありません。レオは食べることが大好きで、毎日食事の時間が近づいてくると、ルイーズさんにお腹が空いたことを伝えてくるそうです。
ルイーズさんは毎朝、朝食を求めるレオの甘い声で目を覚まします。そしてルイーズさんのことを起こしたレオは、ご飯の容器に向かう前にルイーズさんに頭突きをしたり、顔を擦りつけたりしながら、愛らしい姿で朝の挨拶をしてくるそうです。
レオは驚くべき回復力とご飯への愛情で、日々進歩し続けています。そのおかげでレオの後ろ足は順調に回復してきていて、足を引きずりながら歩くこともなくなりました。
「私達はレオの関節炎の症状を改善するために、理学療法の獣医さんに会いに行きました。獣医さんは私達にレオへのエクササイズの方法を教えてくれました。またレオは鍼治療を受けることになりました。」
「レオはとても優しく、愛情深い猫です。彼がやりたいことは、頭突きをしたり、身体を撫でてもらったりしながら、たくさんの愛情を感じることです。」
そんな人間好きのレオは他の動物達と一緒に行動することはあまり望んでいないようで、静かな場所を独り占めすることを好んでいます。そのため先週末、レオはルイーズさんの家から養育ボランティアのシンディーさんの家に引っ越しました。
「私達はレオが新しい環境に順応するのに時間がかかるだろうと予想していましたが、シンディーさんの家について数分ほどで家の中を探索し始めました。さらに彼はシンディーさんに頭突きをするようになり、大きな音で喉をゴロゴロと鳴らし始めました。」
レオが里子に出られるようになるまでには、まだまだやるべきことがたくさんあります。それまでレオは全ての要求に応えてくれるシンディーさんと一緒に、今の生活を存分に楽しみながら一歩一歩前に進み続けることでしょう。
シンディーさんの家で新しい生活を始めたレオですが、今でもルイーズさんと一緒に暮らしていた時と変わらず、毎朝シンディーさんのことを起こして、ご飯の容器に向かう前に頭突きをしながら朝の挨拶をしているそうです。
「レオの甘えん坊な性格は周りの人達の心を温め続けています。彼は辛い経験をしてきたにもかかわらず、常に愛情に満ち溢れています」とキャロラインさんが言いました。
「今のレオは安全で、愛されていて、毎日の生活に大きな幸せを感じています。私達は彼に新しい人生を送るためのチャンスを与えることができたことに心から喜びを感じています」とキャロラインさんが話してくれました。
こうして置き去りにされていたレオは、優しい人達のおかげで新しい人生を歩み始めることができました。レオはこれからも毎朝、甘い挨拶で感謝の気持ちを伝えながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:babykittenrescue/lovemeow