ある日、アリゾナ州フェニックスのメトロポリタン地区に住む女性が、裏庭から聞こえてくる子猫の鳴き声に気づきました。心配した女性がすぐに外に出ると、レンガの隙間で動けなくなっている1匹の子猫の姿を発見しました。
女性はしばらく母猫が戻ってくるのを待ちましたが、一向に戻ってくる気配がなかったため、子猫を安全な箱の中に入れてご飯を食べさせました。その後も女性は母猫が現れるのを待ちましたが、夜になっても母猫は姿を現しませんでした。
そこで女性は地元で保護活動を行なっているタリンさんに電話をしました。その後、タリンさんは子猫の養育をお願いするために保護団体『ジンズ・ボトル・ベビーズ』へと連絡をしました。
「子猫は周りを砂漠に囲まれた町で、独りぼっちになっていたところを発見されました。この時の彼の体重は100gもありませんでした」と保護団体のシェルビーさんが言いました。
その後、子猫は『ピコ』と名づけられ、シェルビーさんの家で養育されることになりました。ピコは少し前まで助けを求めて鳴いていましたが、優しい人達のおかげで暖かいベッドの中で過ごすことができるようになったのです。
シェルビーさんと夫のブランドンさんは、交代しながら24時間体制でピコにご飯を食べさせました。二人はピコが愛情を求めてくるたびに抱きかかえて、ピコの気持ちを落ち着かせました。ピコはとても嬉しかったようで、すぐに喉を鳴らし始めたそうです。
シェルビーさんは独りぼっちのピコのために、新しい兄弟を紹介することに決めました。実はシェルビーさんはピコと出会う2週間前に、6匹の保護子猫を自宅に迎え入れていました。また、その数日後には『キューバー・マイク』という名前の保護子猫も引き取っていました。
ピコの準備が整った時、シェルビーさんはピコを他の保護子猫達がいるベビーサークルの中へと入れました。するとピコはすぐに新しい兄弟と仲良くなって、一緒に遊んで、お互いのことを追いかけ始めたのです。
「ピコは自分がひとりではないことがとても嬉しかったようです。キューバー・マイクはすぐにピコに寄り添い始めて、一緒に過ごし始めました。その姿は私達の心を一瞬で溶かしました。」
キューバー・マイクはピコのことがとても気に入ったようでした。キューバー・マイクは子猫達の中で一番大きな子猫ですが、いつも温かさを求めて、ピコのことを探し回っているそうです。
「ピコは陽気な性格の持ち主です。彼は子猫用のフカフカのベッドよりも、体重測定用のプラスチック製のボウルで昼寝をするのが好きです。」
ピコはシェルビーさんの家で美味しいご飯をたくさん食べて、すくすくと成長していきました。ピコはもう歩く時にヨタヨタすることはありません。ピコはいつも楽しそうに部屋中を駆け回り、色々な場所でイタズラをしているそうです。
また、シェルビーさん達が部屋に入ってくると、ピコは他の子猫達と一緒に身体を這い上がったり、注意を引くために膝の上に登ってきます。そして無事にかまってもらえると、大きな音で喉を鳴らし始めるのです♪
ピコは子猫達の中で一番年下の子猫ですが、シェルビーさん達の気を引くために他の子猫達と可愛いバトルをします。「ピコはいつも子猫団子の真ん中に入って、注目を浴びようとしています。そして時々、そのまま眠りにつきます。」
その後、子猫達が十分に成長すると、全ての子猫達が新しい里親さんのところへと旅立って行きました。幸いなことにとっても仲良くなったピコとキューバー・マイクは、同じ家族の元に迎えられたそうです。
きっとふたりの幸せな日々は、これから先もずっと続いていくことでしょう(*´ω`*)
出典:jinsbottlebabies/lovemeow