保護施設『リトル・ワンダラーズNYC』でボランティアとしているアレクサ・エリオットさんは、以前から野良猫のコロニーで猫達の世話をしてきました。アレクサさんは猫達にご飯を食べさせ、シェルターを設置し、避妊去勢手術を行ってきました。
そんな中、アレクサさんの家の裏庭に、子猫を連れた三毛猫が姿を現しました。そして三毛猫はまるでアレクサさんに子猫を託すかのように、ご飯が置かれたポーチに子猫を残して、何処かへと姿を消してしまったのです。
「その時の子猫の年齢は約6週齢でした。彼は好奇心が強い性格でしたが、いつも落ち着いていて、攻撃などをしてくることはありませんでした。彼は他の野良猫とは違っていました」とアレクサさんが言いました。
それから毎日、子猫はオヤツやご飯を食べにやって来て、裏庭でひとりで過ごしていました。子猫はアレクサさんから少し距離を置いていましたが、アレクサさんのことがとても気になっているようでした。
「私は子猫を保護する計画を立てて、それを実行に移しました。私が彼を保護するまでには、それほど時間はかかりませんでした。」
アレクサさんは『スプルース』と名づけた子猫を家の中に連れて行き、リラックスできるように静かな空間を用意しました。最初の頃のスプルースは人間慣れしていなかったため、とても恥ずかしがり屋ですぐに物陰に隠れようとしました。
しかし、新しい環境に安心し、美味しいご飯を食べると、徐々に人間のことを信頼するようになっていきました。
アレクサさんは温かいお風呂でスプルースを綺麗にして、軽度の眼感染症の治療を行いました。スプルースは身体を綺麗にしてもらってタオルで包まれると、とっても気持ち良さそうにリラックスし始めました。
それから何度もアレクサさんに抱っこされて身体を撫でられると、スプルースは完全に自分の殻から出てきて、幸せそうに喉を鳴らすようになりました。
出典:littlewanderersnyc
スプルースの全身にはエネルギーが満ち溢れ、家の中を駆け回ったり、オモチャで遊んだりしながら、楽しい時間を過ごすようになりました。またスプルースは暖かい家と快適なベッド、そしてたくさんのご飯にとても満足していました。
スプルースは自然と人間に抱っこされることに喜びを感じるようになり、人間の気を引くことに夢中になりました。スプルースは保護からほんの数日で恥ずかしがり屋を卒業し、甘えん坊な子猫へと生まれ変わったのです。
その後、スプルースは保護施設の助けを借りて生涯の家を見つけることができました。
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「僅か3週間前までスプルースは路上で過ごしていましたが、今は大きく変わりました。彼は新しい家で子猫や犬と友達になって、優しい家族にたくさんの愛情を注がれています」と保護施設のスタッフが言いました。
スプルースは生まれて初めて迎えた冬を、暖かい家の中で生涯の家族と共に過ごすことができたのです。
「私達はスプルースに出会えたことに心から感謝しています。彼は猫の友達と一緒にいられることに安心していて、いつも私達に愛らしい姿を見せてくれています」とスプルースを迎えた家族が嬉しそうに話してくれました。
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こうして母猫と一緒に裏庭に姿を現したスプルースは、アレクサさんのおかげで幸せな生活を送れるようになりました。これからもスプルースは安全な家の中でたくさんの愛情を感じながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:littlewanderersnyc/lovemeow