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助けてくれた女性の元に妹を呼び寄せた子猫。「一緒に連れて行って」と女性に伝え、安全な家の中で新しい生活を始める

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昨年の秋のこと、保護施設『シャトン・オルフラン・モントリオール』でスタッフをしているミレーナさんが、動物病院を出て別のスタッフのところに向かっていると、道路脇からじっとこちらを見つめてくる一対の目に気づきました。それは生後約7ヶ月の子猫のものでした。

子猫に気づいたミレーナさんはすぐに立ち止まり、優しい声で呼びかけました。すると子猫が一直線に駆け寄ってきました。

「ミレーナさんはその時、子猫のお腹が大きくなっていて、妊娠していることに気づきました。またミレーナさんは子猫がとてもお腹を空かせているように見えたため、たまたま持っていた猫缶を開けることにしました」と保護施設のセリーヌ・クロムさんが言いました。

子猫はすぐに猫缶を食べ始め、しばらくすると鳴き始めました。「その様子を見たミレーナさんは、子猫がご飯を食べられたことが嬉しくて鳴いたのだろうと思いましたが、すぐにそれが間違っていることに気づきました。子猫の鳴き声に反応した別の子猫が、後ろの方から姿を現したのです。」

子猫が鳴いたのは、白黒の妹猫を呼ぶための合図だったようです。

ミレーナさんは驚き、ふたりを安全な場所に連れて行く必要があると感じました。ミレーナさんはこの時ちょうど動物病院に猫を運んだ後で、空になったキャリーケースを持っていたため、それにふたりを入れて運ぶことに決めました。

早速その場にしゃがみ込んでふたりを撫で始めたミレーナさんは、ふたりがとてもフレンドリーなことに気づきました。猫缶でお腹を十分に満たしたふたりは、まるで路上での生活に別れを告げる準備ができているかのように、ミレーナさんに身体を擦りつけてきました。ミレーナさんは別のスタッフの助けも借りながら、ふたりを保護施設へと連れて帰りました。

「子猫達は同じ母親から生まれた姉妹のようで、マイクロチップは持っていませんでした。私達はふたりに『フレイヤ(灰色)』と『ケイシャ(白黒)』と名づけました。」

ふたりが到着した直後、フレイヤは赤ちゃんを出産しました。しかし、赤ちゃんはみんな未熟児で、スタッフ達の最善の努力にもかかわらず、命をつなぐことができませんでした。

その後、フレイヤとケイシャは養育主さんの家に行き、家猫としての生活を始めました。ケイシャは常に赤ちゃんを失ったフレイヤのそばに寄り添って、フレイヤのことを慰め、安心させようとしていました。

「ふたりは非常に強い絆を共有しています。ふたりはお互いのことを補完し合っていて、常に一緒に過ごしています。」

その後、避妊手術を受けたケイシャは、首のカラーが邪魔になっているにもかかわらず、フレイヤのそばにいつもいて、優しく顔を毛づくろいしてあげていました。

一方のフレイヤも窓越しに日が落ちていく様子を見ながら、ケイシャに寄りかかっていたそうです。

完全に切り離すことのできないふたりは保護から3ヶ月で大きく変わりました。ふたりは常にイタズラのパートナーで、家のいたるところで可愛いハプニングを引き起こしているそうです。

「ケイシャは非常に活発で、好奇心が強く、ヤンチャなトラブルメーカーです。一方のフレイヤは甘くて穏やかな性格です。ふたりは完璧なペアで、常に愛情を注ぎ合っています。」

「ケイシャは何も恐れておらず、キャットツリーに登るのが好きです。彼女はとても活発で、いつも大きな声で話しかけてきます。」

「フレイヤはのんびりとしていて、人間に抱っこされると、いつも幸せそうに頭を擦りつけてきます。」

「いつも一緒のふたりはお互いの視界から消えることはほとんどありません。もしどちらかが立ち上がると、もう一方も立ち上がって、一緒に家の中を歩き回っています。」

「ふたりはお互いのことをケアし、優しく毛づくろいをして、寄り添いながら眠りにつきます」とセリーヌさんが話してくれました。

こうして路上から保護されたフレイヤとケイシャは、すっかりフワフワの猫へと成長しました。ふたりは現在約1歳で、この先もずっと一緒に暮らせる家を探しているそうです。きっと愛らしいふたりの前には素敵な家族が現れて、愛情いっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:Rescuechatonsmontreallovemeow

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