ある日、衰弱した老猫の『ラント』が路上から保護されました。ラントはこれまでずっと望んでいた安全な家を見つけると、困っている子猫達に温かい手を差し伸べ始めたのです。
今までずっと路上で暮らしてきたラントは、優しい人達に保護されて地元の保護施設『レイク・カウンティー・アニマル・シェルター』へとやって来ました。
保護されたばかりのラントは全身がひどく汚れていて、病気を患っていました。「ラントは体重不足で、傷を負っていて、重度の上気道感染症を患っていました」とスタッフのエミリーさんが言いました。
すぐに動物病院へと運ばれたラントは、そこで獣医さんの治療を受けて、保護施設で看護が続けられました。そして数週間後、ラントは優しいスタッフ達のおかげで、養育主さんの家に行けるくらいに回復することができたのです。エミリーさんはラントをさらに回復させるために、自宅へと連れて帰ることに決めました。
「幸いなことにラントは先住猫達とも上手くいきました。彼は新しい家に着くと、1日も経たないうちに花を咲かせ始めました。」
その後、ラントは完全に痛みや不快感から解放されて、さらに輝き始めました。ラントは安全な家と美味しいご飯、そして猫の友達と一緒に過ごせることが嬉しくて、満足そうな姿を見せてくれるようになりました。
ラントの養育を始めてから数週間後、エミリーさんはすっかりラントを手放せなくなっていました。「ラントはFIV(猫後天性免疫不全症候群)を患っていますが、毎日を元気に過ごしています。彼を診察した獣医さんは、彼が約14歳だと言っていました。彼はとても素直で落ち着いた性格の持ち主です。」
それから数日後、エイミーさんは養育が必要な1匹の子猫を自宅に連れて帰りました。するとラントはすぐに子猫に挨拶をして、自分の腕の中へと子猫を迎え入れたのです。
「ラントは衰弱した子猫のことをとても心配していました。彼は子猫をしっかりと毛づくろいして、全身を綺麗に保ちました。その姿はまるでお母さんのようでした。そんな彼の優しさのおかげで、子猫は危険な状態を乗り越え、無事に回復することができました。」
さらに数ヶ月後、今度は白黒の子猫『ドリー』がトラックのエンジンルームで見つかり、保護施設へと運ばれてきました。ドリーはそこで小屋の中から発見された『リース』という名前の子猫とペアになりました。
最初の頃のドリーはとても人間を怖がっていましたが、エイミーさんの家でラントに出会った瞬間から大きく変わり始めました。
ラントはすぐにドリーに近づくと、優しく挨拶をして、毛づくろいを始めました。すると今まで怖がっていたドリーは緊張を解いて、ラントの身体に頭を擦りつけ、嬉しそうに床の上を転がり始めたのです。
「現在のドリーはすっかり心を開いていて、愛情を求めてラントのところへ走って行きます。ラントは家に来る全ての子猫達のお父さんのような存在になっています」とエミリーさんが嬉しそうに話してくれました。
ラントは今までずっと路上で生活してきたにもかかわらず、誰にでも優しく接します。特に困っている子猫達には、誰もが驚くほどの愛情を注いでいるそうです。
その姿はまるで、ラント自身がエイミーさんにしてもらったことを子猫達に返しているかのようでした。きっと愛情いっぱいのラントは、これからも困っている子猫達に温かい手を差し伸べ、たくさんの子猫達を救い続けていくことでしょう(*´ω`*)
出典:gingeralfalfa/lovemeow