2015年3月、ミシガン州の小さな町で1匹の子猫が郵便受けに捨てられました。この季節の気温はとても低く、日が落ちると氷点下になるほどの寒さでした。
郵便受けに捨てられていた子猫
デビー・マッキニーさんは家の外にある郵便受けに手紙が届いているかを確認しに行った時、「ミャー、ミャー」という鳴き声を聞きました。その声はどうやら郵便受けの方から聞こえてくるようでした。
耳をすませて声のする郵便受けを探し出し、その扉を開けると、そこにはなんと白黒の毛色の子猫がうずくまっていたのです。
子猫を発見したデビーさんは、非常に驚きました。そして、「このまま放っておくわけにはいかない!」と思ったデビーさんは、子猫を保護してくれそうなところへ手当り次第に電話をかけたそうです。
そして、インディアナ州にある動物保護施設で保護してくれることになり、この子猫を職員の方に手渡したのです。そして、子猫はすぐに獣医さんに診てもらうことができました。
猫を失ったばかりの老夫婦
同じインディアナ州の別の場所に、ダンさんとミリーさん夫妻が住んでいました。夫妻は最近、つらい思いをしたばかりでした。17年間いっしょに暮らしていた白黒の猫T.J.を2ヶ月前に亡くしたばかりだったのです。
ダンさんは「こんなにつらい別れが待っているなら、猫は2度と飼わない」と決めていました。しかし、2ヶ月経ってもダンさんの気持ちは沈んだままで、気力が戻っていないようでした。そんな姿を見たミリーさんは「あなたにはT.J.のような家族が必要だと思う。」と話したそうです。
そして、夫婦は新しい子猫を探し始めることにしました。そんな時に、郵便受けから拾われた子猫のことを知ったのです。
ダンさんが子猫に会いに保護施設に行くと、すぐに子猫を引き取りたいと思ったそうです。それは、子猫の容姿が亡くなったT.J.にそっくりだったからです。
運命の出会い
ダンさんは、施設の職員さんから子猫が郵便受けで見つかったと聞き、驚きました。それは、ダンさんが定年までの31年間、郵便配達員の仕事をしていたからです。ダンさんは、この出会いに運命的なものを感じたそうです。
ダンさんは子猫に『ミミ』という名前をつけました。
ミミはまだ目の感染症の治療のために病院へ通っていますが、確実に元気になっているそうです。
困難に状況に耐え、優しい人たちの繫がりでステキな家にたどり着いたミミ。
これからは、温かい家庭で幸せに暮らしていって欲しいですね。