ある日、カナダのモントリオールの森の近くの農場で、1匹の子猫が発見されました。子猫はとても幼く、生まれてから僅か1日しか経っていませんでした。子猫は見ることも聞くこともできない状態で、外の寒さに耐えていたのです。
とても衰弱していた子猫は、残りの力を振り絞って叫び続けていました。
そんな子猫の声に気づいた男性が、急いで子猫の元へとやって来ました。男性はすぐに子猫の母親や兄弟を探しましたが、結局見つけることができませんでした。
男性は子猫を保護すると、獣医のジェシカさんに連絡をしました。また子猫の世話をお願いするために、保護施設『シャトン・オルフラン・モントリオール』へと連絡をしました。
子猫を受け取ったジェシカさんは、すぐに子猫の身体を温めて、少しずつ栄養補給を始めました。子猫の体重は僅か86gで、脱水症状に陥っていたそうです。
子猫が生き残れるかはどうかは分かりませんでしたが、ジェシカさんは絶対に子猫の命を救うことを誓いました。ジェシカさんは森の近くで発見された子猫に『ウッディ』と名づけて、看病を続けたのです。
ジェシカさんと別の獣医さんは、2時間おきに交代でミルクを飲ませました。ウッディは生きるためのエネルギーを得るために、勢いよくミルクを飲んでいたそうです。
それから1週間も経たないうちに、ウッディは体重を2倍に増やし、危険な状態から脱することができました。
その後、養育主さんの家に移ったウッディは、すぐに養育主さんと仲良くなったそうです。「ウッディはいつも養育主さんの後をついて回っています」と保護施設のスタッフは言いました。
「ウッディは抱きしめてもらうのが大好きで、養育主さんがパソコンを使っていると、いつも肩の上に登って昼寝を始めます。」
ウッディはその後も飛躍的に成長を続け、すっかり病弱な子猫ではなくなったそうです。
「ウッディはみんなことが大好きで、人間や他の動物達のことを愛しています。彼は新しい環境にもすぐに慣れて、今は非常に落ち着いています。」
「ウッディは誰かにかまってもらうことが大好きで、注意を引くために色々な場所に登ります。彼は抱っこ好きのため、自ら腕の中に入ってきて幸せそうに丸くなります。でも動くものには目がないようで、オモチャを振るとすぐに飛び出していきます。」
現在11週齢のウッディは、屋内での生活をとても楽しんでいます。誰にでも嬉しそうに突撃していくウッディは、もう既に里子に出る準備が整っているようです。
「ウッディは生まれてから僅か1日で私達のところへとやって来ました。最初の頃はとても小さく、弱々しい状態でしたが、彼は決して自分の命を諦めませんでした。彼は奇跡の子猫です」とスタッフは話してくれました。