ある日、アメリカのインディアナ州ジェファーソンビルにあるアパートから出火し、建物全部に炎が燃え広がりました。
駆けつけた消防士達が消化活動をしていると、近くの住人がやって来ました。そして、建物の中に子猫が取り残されているかもしれないと伝えてきたのです。子猫は僅か2週齢だったため、消防士達は生き残るのは難しいだろうと考えていました。しかし、翌日の午後3時、消防士達は瓦礫の中から子猫の姿を発見したのです!
それはまさに奇跡でした。
「私は最初、それが子猫だとは思いませんでした。それはまるでぬいぐるみのようでした」と消防士長のラスティー・ホールさんは言いました。
子猫はすぐに病院に運ばれて、酸素室に入りました。また、消防士達は保護施設のサラ・グリーンさんに連絡をとって、子猫のこれからのことをお願いしたのです。
「私が病院に着いた時、子猫はとても衰弱していました。しかし、そんな状態でも子猫は愛情を求めてきました」とサラさんは言いました。
「子猫はまだ目も開いていないほど幼かったため、自力で煙や炎を避けることは不可能でした。でも子猫は生還しました。私には子猫がどうやって命をつなぐことができたのか分かりません。」
その後、サラさんは子猫に『ミラクル』と名づけ、一日中看護を続けました。そのおかげでミラクルは、徐々に元気を取り戻していったのです。
サラさんがミラクルの身体の灰を落とすと、綺麗な身体が姿を現しました。ミラクルは炎の中にいたにもかかわらず、全く火傷を負っていなかったのです。
無事に峠を越えたミラクルは、火事の2日後に喉を鳴らし始めました。
そして、さらに2日後にミラクルの目が開き始めたのです。
ミラクルは現在、サラさんに愛情を注がれながら少しずつ成長を続けています。
ミラクルは毎日に幸せを感じているようで、安全な家の中で喉を鳴らし続けているそうです。
こうして奇跡の生還を果たしたミラクルは、サラさんの元で新しい人生を歩み始めました。ミラクルはこれからも、たくさんの愛情を注がれながら、すくすくと成長していくことでしょう。