ある日、お腹を空かせた迷子の子猫が練習中のラクロスチームの前に現れました。子猫はご飯を求め、選手達に猛アピールしてきたのです。
子猫はあまりご飯を食べていなかったようで、とてもやせ細っていました。チームのメンバーが持っていた、トルティーヤの生地をあげると、子猫は夢中になって食べ始めたそうです。
チームのキャプテンは子猫に『リージェント』と名づけました。それはキャプテンがコーチを務める高校のマスコットの名前だそうです。
そろそろ帰る準備を始めようとしていた選手達でしたが、グラウンドにリージェントを残しておくことができませんでした。そこで猫好きのコーチが、リージェントを預かることを提案したのです。
家に着いたリージェントは、ノミを落とすためにお風呂で身体を奇麗にしてもらいました。そして、ご飯をお腹いっぱいになるまで食べさせてもらったのです。
リージェントはとても人懐っこい猫だったようで、保護主さんをギュッと抱きしめながら、喉を鳴らしてフミフミを始めたそうです。その可愛い姿に、保護主さんは心は完全に奪われました。
翌日、リージェントが飼い猫かもしれないと考えた保護主さんは、グラウンドを所有する人達に訪ねたり、地元の保護施設に迷子猫の掲示をしてもらいましたが、結局飼い主さんは見つかりませんでした。
また、マイクロチップを探してもらいましたが、こちらも見つからなかったそうです。リージェントが独りぼっちだと分かった保護主さんは、正式に家族に迎えることにしました。
リージェントは生後3ヶ月でしたが、900gしかありませんでした。同じ年齢の子猫の平均体重は1,300gなので、ずいぶん小さいことが分かります。
保護主さんは家族になったリージェントに『アーヤ』という名前の保護猫を紹介しました。しかしアーヤは、リージェントを怖い顔で威嚇して、近づかせようとしなかったのです。
それから4週間後。
威嚇を続けてきたアーヤでしたが、ついにリージェントを受け入れました! その日以来、2匹はいつもそばにいるようになったそうです。
保護から1ヶ月後。
まだ平均体重よりも軽いリージェントですが、毎日元気いっぱいです。すっかり甘えん坊になったリージェントは、保護主さんがベッドで眠っていると、アーヤと一緒にベッドに潜り込んでくるそうです♪
保護から9ヶ月後。
とても小さかったリージェントは、こんなに大きく成長しました!
どうやらリージェントの9ヶ月前の猛アピールは大成功に終わったようです。あの日、お腹を空かせていたリージェントは、たくさんのご飯と愛情で、お腹も心も大満足したようです♪