人生に、もふもふを。

親友になることを決意して、他の子猫の家にこっそりと侵入した盲目の子猫。その積極的な行動が人生を大きく変える!

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ある日、保護団体『フォスター・ザ・ファーベイビーズ』の共同設立者で姉妹でもあるジェンナさんとギャブさんが、切実に助けを必要としている小さな子猫を救出しました。

子猫の目はひどく感染していて、視力を取り戻すことは不可能でした。しかし、どんな困難な状況でも、子猫の精神力が衰えることはありませんでした。手術の後、子猫は元気を取り戻して、食欲が旺盛になり、生きる意欲を完全に取り戻しました。

『ビリー』と名付けられた子猫は、毎日の暮らしに喜びを感じていました。そんなビリーが求めていたものは、温かい愛情とそれを分かち合うことのできる友達だけでした。

元気を取り戻したビリーは、嬉しいことがあるたびに喉をゴロゴロと鳴らすようになりました。ビリーは柔らかいものをこねたり、食後にお腹を撫でられたりすることが好きで、いつも愛らしい姿を見せてくれました。

ビリーは音と匂いを頼りにオモチャを追いかけたり、ご飯が入ったお皿を見つけたりしています。また頭の中には身の回りの地図ができていて、自信を持って部屋の中を探索しています。そんなビリーに欠けていたのは、いつも一緒に遊んでくれる友達でした。

ちょうどその頃、保護団体のスタッフが『テオ』という名前の子猫を引き取りました。テオは足に怪我を負っていて、歩くことが困難な状態でした。テオはほとんど前足に体重をかけることができませんでしたが、それでも甘えたい気持ちを止められませんでした。

そんなテオがジェンナさんの姿を見ると、一瞬で顔が明るくなって、喉の音を部屋中に響かせました。

ジェンナさんはテオが回復して隔離期間が終わるまでの間、居心地の良いペットサークルで過ごさせることにしました。すると先にこの家に来ていたビリーがテオの声に気づき、強く興味を持ちました。そしてビリーはテオと親友になることを決意して、何があっても諦めないことを心に誓ったのです。

「ビリーはずっとペットサークルの入り口を開けて、中に入る方法を探していました」とジェンナさんが言いました。

その後、ビリーはとっても賢くて、誰にも止められないことを証明しました。ビリーはファスナーを開ける方法を見つけ出し、何度もこっそりと中に忍び込んでテオのそばで丸くなりました。ビリーは目が見えませんが、他の感覚を駆使して、行く手を阻むあらゆる障害を巧みに乗り越えたのです。

ビリーは自信が増すにつれて、冒険心もさらに増していきました。ビリーは家の隅々まで探索するようになって、窓から吹き込む風を感じたり、外から聞こえてくる鳥のさえずりや近所の人達の声に耳を傾けたりしました。

そんな冒険家なビリーの世話役を買って出たのが先住犬の『ジェマ』でした。するとビリーはすぐに優しいジェマのことが好きになって、愛情いっぱいにジェマの顔に自分の顔を擦りつけたりするようになりました。

そしてビリーとテオの体が良くなると、ふたりは狂ったように一緒に遊び始めました。ふたりは家中で追いかけっこをしたりしながら、一緒に楽しい時間を過ごしました。さらにふたりともジェマと遊ぶことが大好きでした。

テオはすぐにお兄さんの役割を引き受けて、ビリーに家の中の様子を教えるようになりました。「ビリーはテオの音を聞きながら道順を学びました。」

ふたりが遊んでいない時は、たいてい幸せそうに寄り添っています。「テオはビリーを毛づくろいするのが大好きで、ビリーは注目されるのが大好きです。ふたりはどんなことをしている時もいつも一緒にいます。」

お互いに困難な状況を乗り越えたふたりはすぐに親友になって、一緒に生涯の家に行く準備を整えました。

ふたりはジェンナさんの家に着くまでは、それぞれに異なる道を歩んできて、何の繋がりもありませんでした。しかし、運命がふたりを引き合わせました。ふたりは瞬く間に強い絆を築いて、お互いになくてはならない存在になったのです。

今日もビリーとテオは元気いっぱいに家の中を走り回っています。ビリーは目が見えずに、テオは足が曲がっていますが、ふたりはそのことを全く気にしていないようです。ふたりはお互いに愛情を注ぎ合いながら、幸せいっぱいの毎日を送っているのです。

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