ある日、エミリー・ラコヴァンさんが車で帰宅していると、自動車修理工場の前で茶トラの猫の姿を発見しました。
保護団体『スフリテッド・キトゥンズ・アニマル・レスキュー』の創始者だったエミリーさんは、ためらうことなく車を止めて、猫の様子を確認しに向かいました。「猫は交通量の多い道路の脇の車の上に座っていました。猫が大丈夫かどうかを確かめるために、私はご飯を差し出しました」とエミリーさんが言いました。
猫は臆病で人間に対する警戒心が強かったにもかかわらず、エミリーさんの申し出を断ることができませんでした。
出典:teddyandbird
エミリーさんはその猫をきっかけに大きな野良猫のコロニーを発見し、すぐに保護団体のスタッフ達と一緒に助けに入りました。しかし、最初に出会った猫は捕獲器を巧みにかわして、なかなか保護することができませんでした。
エミリーさんは猫を必ず救うことを誓って、遠くから猫を見守りながら、毎晩ご飯を与えるために同じ場所に戻ってきました。すると猫は徐々にエミリーさんが来るのを待つようになって、エミリーさんに気づくと近づいてくるようになったのです。
「何週間も失敗した後、私はついに猫を保護することに成功しました。保護した後もしばらく怖がっていた猫でしたが、私の手からオヤツを食べるようになって、少しずつ私のことを信頼してくれるようになりました。」
『レオ』と名付けられた猫の体はひどい状態で、度重なる感染症で耳が折れ曲がっていました。また歯も折れていて、足には傷があり、皮膚も非常に悪い状態でした。そんなレオでしたが、保護された日の夜は柔らかいベッドの中で幸せそうに眠りに落ちていきました。
出典:teddyandbird
その後、レオの体が完全に治ると、その瞳に輝きを取り戻して、生まれ変わったかのように行動し始めました。レオは周囲を探索し始めて、周りの人達への好奇心が日に日に増していきました。「レオはかなりの数の歯を抜かなければなりませんでしたが、その治療のおかげで本来の個性が開花しました。」
「保護から数週間で信頼関係を結ぶと、レオは初めて撫でられることに興味を持ちました。彼はとっても甘えん坊な猫になりました。」
「また最初の頃は人間とどのように接していいか分からなかったレオでしたが、今は全く違っていて、とても優しくて愛情深い猫になりました。またアゴを撫でられることが大好きになりました。」
今のレオはたくさんの愛情を熱心に求めていて、温かい触れ合いに完全にとろけているのです。
「レオは一度私と打ち解けると、撫でられたり、一緒にオモチャで遊んだりするのが大好きになりました。」
レオはエミリーさんに寄り添いたくて、一日に何度も甘えてくるようになりました。そんな優しいレオにとって外での生活は大変なことの連続でした。レオは自分の身を守ることができなかったため、体中に多くの傷ができてしまったのです。レオはこれまでに様々な苦難を経験してきたにもかかわらず、他の猫に対しても優しいままでした。
レオが里子に出るための準備を整えると、すぐに里親探しが始まりましたが、申し込みが1件も無いまま数週間が過ぎました。「でもそれは運命だったのかもしれません。レオはその後素晴らしい申請を受け取って、面会で家族の心を完全にとりこにしました。」
そして今から1ヶ月前、レオは新しい家に引っ越して『テディー』に名前を変えました。テディーは保護されてから数週間で自分の殻を破り、新しい家を自分の王国に変えました。
今のテディーは自信に溢れていて、家の中を堂々と歩き回って必要な人にハグを提供しています。また釣り竿のオモチャで遊ぶのが大好きで、いつも大きな前足で巧みにキャッチしているそうです。
そんなテディーが飼い主さんに寄り添っていない時は、小さな恐竜のヌイグルミと一緒に過ごしていることがよくあります。また新しい猫の妹の『バーディー』とも楽しい時間を過ごしているそうです。
こうして何年も路上で命をつないできたテディーは、優しいエミリーさんのおかげで生涯の家に辿り着くことができました。これまで大変な思いをたくさんしてきたテディーですが、温かい愛情で最高の結末を迎えることができたのです(*´ェ`*)
出典:teddyandbird/lovemeow