ある日、女性が近所の家のテラスの下でうずくまっている子猫の姿を見つけましたが、母猫の姿はどこにもありませんでした。
女性は子猫を家に連れて帰って哺乳瓶でミルクを与えようとしましたが、子猫はミルクを飲みませんでした。「母親のいない幼い子猫は、健康的な成長のために24時間体制の人工哺乳と温もりが必要です」と保護施設『シャトンズ・オルフランズ・モントリオール』のスタッフが言いました。
「子猫を保護した女性は私達のところに助けを求めてきて、私達はすぐに子猫を受け入れました。」
『キックリー』と名付けられた生後3週間の子猫は、非常に足が冷たくなっていました。「私達は哺乳瓶でミルクを与える前に、キックリーの体を温め始めました。」
お腹の調子が悪かったにもかかわらず、キックリーはたくさんの愛情を求めてきました。キックリーはお腹を満たすと柔らかい毛布にくるまって、養育主さんの手を握りながら眠りに落ちていきました。
体重が322gだったキックリーは、もっと体重を増やす必要がありました。「キックリーは養育主さんの家に着くとすぐに養育主さんとの絆を深め、哺乳瓶の吸い方を覚えると成長し始めました。」
「キックリーは着実に体重を増やし、日に日に力強くなって活動的になっていきました。そして保護から1週間も経たないうちに、ひとりでトイレも使えるようになりました。」
キックリーは暖かい毛布が敷き詰められたキャリーで移動するのが大好きでした。キックリーは養育主さんの仕事や用事に喜んでついて行って、愛らしい喉の音で周りの人達を魅了しました。
キックリーは養育主さんと一緒に様々な場所を旅することで、身の回りの世界に興味を持つようになって、冒険心が日に日に増していきました。
美味しい食事とたくさんの愛情によって、キックリーの体重は1週間で500gを超えました。「随分と成長したキックリーは、オモチャで遊んだり身の回りを探索したりする方法を学んでいます。」
そして養育主さんの適切なケアのおかげで、キックリーのお腹の問題も完全に解決しました。
またキックリーが音のするオモチャを手に入れると、すぐに興味深そうに調べ始めて、エネルギーを爆発させながら無邪気に振り回し始めました。
さらにキックリーは自分よりも何倍も大きな先住猫達のところに挨拶しに向かいました。キックリーは小さな体にもかかわらず、自信満々で歩き回って、周りにいる猫達と楽しそうに接しているそうです。
キックリーの人生の始まりは大変でしたが、今では全ての要求に応えてくれる母親代わりの養育主さんがいて、仲間の猫達に手助けしてもらいながらすくすくと成長を続けているのです。
子猫用のベッドから広いペットサークスに移動したキックリーは、飛び跳ねたり走り回ったりしながら、毎日猫のスキルを磨いています。
そんなキックリーがガラスのボウルを見つけた時は、それを新しいベッドだと主張して、中で転がりながら楽しい時間を過ごし始めました。でも養育主さんの声が聞こえた途端、愛らしい瞳で養育主さんのことを見つめて、抱っこしてもらうのを待ち始めたそうです。
もうすぐキックリーは他の保護子猫達と対面することができるようになります。きっとキックリーはすぐに他の子猫達と友達になって、一緒に走り回ったり、格闘したりしながら、楽しい毎日を送っていくことでしょう。
こうしてテラスの下で発見されたキックリーは、優しい人達のおかげで新しい人生を歩み始めることができました。キックリーはこれからも安らぎと愛情に満ちた暮らしを続けながら、元気いっぱいにすくすくと成長していくことでしょう(*´ェ`*)