キジトラ子猫の『ハークル・ダークル』は車道で発見されるまで、非常に困難な状況の中にいました。
ハークルは道路を渡っている最中に母親を亡くし、助けが来るまで必死に命をつないでいました。「生後数日だったハークルでしたが、決して自分の命を諦めていませんでした」と保護団体『テイルズ・ハイ』のスタッフが言いました。
その後、ハークルが保護団体の施設に運ばれてくると、スタッフ達はハークルが他の子猫とは少し違っていることに気づきました。
出典:tailshigh
「『ハークル・ダークル』とはスコットランドの言葉で『のんびりする』を意味しています。私達はハークルが柔らかい毛布にくるまりながらうたた寝するのが大好きだったため、この名前を彼女につけました。」
その後、ハークルを預かった養育主さんは、ハークルが目を覚ましている時に無意識に体がピクピクしていることに気づきました。またハークルが動き回ろうとすると、ゆっくりと右に回転してしまうことも分かりました。
そんなハークルでしたが、非常に強い精神力を持っていて、チャンスが訪れるたびに養育主さんに寄り添いました。
養育主さんはハークルが最善のケアを受けられるように、神経科の獣医さんに体を診てもらいました。そしてハークルの体の異常の原因が、怪我によるものではないことが分かりました。
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ハークルはとても小さな体をしていますが、非常に危険な状況を何とか乗り越えてきました。
「ハークルは奇跡の女の子で、動物病院で会った全ての人達の心を掴みました。獣医チームの全員がハークルに心を奪われたため、養育主さんはハークルがもう自分の元に戻って来ないのではないかと心配しました。」
徹底的な検査とケアの末、獣医さんはハークルの状態が少しずつ改善していることに気づきました。そのため「今のところ、養育主さんと一緒に観察していくことが最善の方法だろうということになりました。」
愛情深い養育主さんがハークルのあらゆる要求を満たしてくれたおかげで、ハークルは僅か2週間で驚くほどの成長を遂げました。また保育器の中にいつも大きなヌイグルミがいてくれたおかげで、ハークルは孤独を感じることがありませんでした。
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ハークルは人工哺乳のたびに養育主さんとハグをして、たくさんの愛情を吸収しました。
獣医さんの診察でハークルの歩行障害は骨折ではなく、腱や神経に関連している可能性が高いことが分かりました。「獣医さん達はハークルの曲がった足を改善するために、小さな添え木を作りました。」
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今のハークルは弱っている足を養育主さんと一緒に強くしていくことを決意しています。養育主さんはハークルの足を真っ直ぐに治して動きやすくするために、定期的に理学療法と軽いストレッチを続けているそうです。
また養育主さんの献身的な世話のおかげでハークルは着実に体重を増やし、丸いお腹を手に入れることができました。そんなハークルと遊ぶために家にいる他の猫達がやって来て、その中のひとりがお姉さんの役割を引き受けてくれました。
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ハークルは『クララ・ボウ』という名前のサビ猫のハートを掴みました。クララはハークルと同じように幼い時に保護された猫で、ハークルと同じ保育器の中で育ちました。
今ではすっかり大人の猫に成長したクララは、ハークルのことを励ましているかのように、いつも愛情を込めて話しかけています。一方のハークルも優しいクララに夢中になっていて、寄り添うたびに心が溶かされているそうです。
「ハークル・ダークルの人生の始まりは大変なものでしたが、これからの彼女には明るい未来が待っています」と保護団体のスタッフが話してくれました。
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こうして奇跡的に路上から助け出されたハークルは、愛情溢れる養育主さんの看護のおかげでここまで来ることができました。これからもハークルは温かい愛情に包まれながら、すくすくと成長していくことでしょう。