ある日、保護施設『キャロル・カウンティー・ヒューメイン・ソサエティー』に養育主さんの助けを必要としている迷子の子猫達が運ばれてきました。子猫達は生後1ヶ月ほどで、1匹だけとても身体が小さい子猫がいました。
「その子猫は小猫症(ドワーフィズム)と呼ばれる症状を持って生まれました。彼女の兄弟は平均的な大きさで成長していましたが、彼女だけは明らかに違っていました。また彼女は小猫症特有の『しかめっ面』をしていました」と保護施設で養育ボランティアをしているミシェル・ロバーツさんが言いました。
ミシェルさんは子猫の話を聞くと、躊躇することなく子猫の養育を引き受けました。『ウィジェット』と名付けられた子猫は、最初に会った時から不満そうな顔でミシェルさんのことを見上げてきて、注意を引こうとしてきました。
「私はウィジェットに会う前から彼女に恋をしていました。そして彼女と直接対面した瞬間に、完全に心を奪われました。」
それから数週間でウィジェットの兄弟は飛躍的に成長しましたが、ウィジェットだけは成長するのに時間がかかっていました。そんな中、ウィジェットの『不機嫌そうな顔』の特徴がさらに顕著になって、日に日に愛嬌たっぷりの顔になっていったのです。
ウィジェットはミシェルさんに寄り添って、お姫様のように抱っこされるのが大好きになりました。一方のミシェルさんも日を追うごとに、ますますウィジェットの魅力に惹かれていきました。
その後、ウィジェットの兄弟全員が里親さんの元に旅立って行きましたが、ウィジェットだけはミシェルさんの家に留まって、正式にミシェルさんの家族の一員になったのです。
ウィジェットの方もずっとミシェルさんと一緒にいたかったようで、最初からいつもミシェルさんの腕や足に抱きついていました。そんなウィジェットの姿を見てきたミシェルさんは、自分がウィジェットに選ばれたことを知っていました。
ウィジェットは非常に猫っぽい性格の持ち主で、とっても気分屋さんです。「ウィジェットは全ての物事に対して、自分がどのように感じているかを私に知らせてきます。彼女はいつもしかめっ面をしていますが、彼女の表情や仕草を観察していると、とても多くの感情を持っていることが分かります。」
ウィジェットの身体は小さく、大人になった今でも2.9kgほどしかありません。でもウィジェットは他の猫と同じように元気いっぱいに遊び回ったり、レスリングをしたり、家の中をブラブラしたりしています。
「ウィジェットはティッシュペーパーやボールで遊ぶのが大好きで、同居猫とのプロレスごっこも楽しんでいます。」
「またウィジェットは日当たりの良い場所で寝るのが大好きで、時々ストレッチで身体を伸ばしながら昼寝を楽しんでいます。彼女は身体が小さく、手足も短いですが、階段の登り降りを完全にマスターすることができました。彼女はいつも大きな音を出しながら階段を登り降りしていて、私はその音を聞くと楽しい気持ちになります」とミシェルさんが話してくれました。
ウィジェットはとても好奇心が旺盛で、夢中になって家中を探索したり、気になるものに飛びついたりしています。そしてウィジェットが遊び疲れると、エネルギーを充電するために柔らかい床に腰を下ろして、幸せそうに眠りに落ちていくのです。
ウィジェットの身体は小さいですが、その小ささを完全に大きな個性が補っています。ウィジェットは甘やかされながら何不自由ない生活を送っていて、まるで家の中の王様のように自信満々で様々なところを歩き回っているのです。
これからもウィジェットはミシェルさんの温かい愛情を感じながら、いつまでも幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:widgetthemidget2020/lovemeow