エマさんの家で元気に暮らしていた犬の『トビー』は、5歳の時に発作が出始めました。獣医さんに診断してもらうと、トビーが『てんかん』だと分かりました。
てんかんとは普段は普通に生活しているのですが、脳細胞に起きる異常な神経活動のため、突然発作が起きる病気です。犬の発生率は100頭に1頭と言われています。
エマさんはトビーの発作が起き始める前に、生後11週の『ジンクス』を保護施設から引き取っていました。
ジンクスとトビーはお互いに何か特別のものを感じたようで、出会ってすぐに仲良くなって、いつも一緒にいるようになりました。そしてトビーが発作を起こすと、ジンクスがすぐに飼い主さんのところに知らせに来るようになったのです。
すっかりトビーのそばから離れなくなったジンクスは、トビーが発作を起こす時間が分かるようになっていきました。
ある日のこと、庭に座り込んでいたトビーの目の周りをジンクスが3分間ほど舐め続けていました。これは普段見ることのない行動だったため、エマさんはとても不思議に思っていましたが、それから30分後にトビーの発作が始まったそうです。
発作が起こった時に大切なことは、トビーの気持ちを落ち着かせることだそうですが、ジンクスはそのことが分かっているようで、1時間以上もトビーのそばに留まり続けます。エマさんはそんなジンクス姿にいつも驚かされているそうです。
ジンクスは幼い時から優しいトビーにたくさんの愛情を注がれて育ちました。もしかするとジンクスは、その愛情への恩返しをしているのかもしれません。
ジンクスは大きくなった今でも、トビーのことを常に見守り続けているのです。
病気を抱えているトビーですが、決してひとりではありません。トビーは優しいエマさんやジンクスに見守られながら、毎日の暮らしに幸せを感じているのです。
トビーのことをいつも一番に考えているジンクスは、これからもトビーに寄り添いながら、たくさんの愛情を注ぎ続けていくことでしょう。
出典:EMMA/lovemeow
This post was published on 2024/08/10