ある日、妊娠した灰白猫が食べ物と避難場所を求めて、ニューヨーク市警の騎馬隊に迷い込みました。おそらく馬小屋にいた馬が猫を引き寄せたのでしょう。
猫はそこで出会った人達がとても親切で、食べ物が豊富にあることを知ると、その場所に留まることを決めました。そしてすぐに3匹の子猫達を出産しました。騎馬隊に所属する警官達は、母親になった猫と子猫達のために居心地の良い寝床を用意しました。
その後、母猫が必要なケアとサポートを確実に受けられるように、警官達は地元の保護施設『パピー・キティー・NYシティー』の代表のミーガンさんに連絡をして助けを求めました。
ミーガンさんはすぐに猫の親子を引き取ることを申し出て、親子を迎えに行きました。
『ネイネイ』と名付けられた母猫は、居心地の良い寝床の中で、大切な3匹の子猫達『トロッター』『キャンター』『ギャロップ』と一緒にくつろいでいました。ネイネイは子猫達を守っていましたが、ミーガンさんが頭や体を撫でると、もっと撫でて欲しそうにおねだりしてきました。
その後、騎馬隊の馬達に別れを告げたミーガンさんは、4匹の猫の親子を自宅に連れて帰りました。
ミーガンさんは親子が一緒に安心して暮らせるように、食べ物と新鮮な水、オモチャと小さなベッドのある快適な空間を用意しました。その後、少し落ち着いたネイネイは、子猫達と常に一緒にいることを主張して、食事の時間もベッドの外に出ることはほとんどありませんでした。
そんなネイネイの元にミーガンさんがご飯を持って行くと、最初は緊張していたネイネイでしたが、ミーガンさんが善意でそうしてくれていることに気づくと、ミーガンさんに心を開いて、アゴを撫でることや子猫達の体重を量ることを許すようになりました。
ネイネイはミーガンさんが定期的に子猫達を体重測定する様子を注意深く見守っていて、子猫が鳴くとすぐに駆け寄って、子猫の無事を確認すると優しくなだめ始めます。「ネイネイはとっても素晴らしいお母さんで、子猫達のことをいつもしっかりと守っています」とミーガンさんが言いました。
そんなネイネイに大切にされている子猫達の中で、一番小さな体をしていたのがトロッターでした。
トロッターは兄弟達と一緒に着実に成長を続けて、日に日に丸くてフワフワになっていきました。
ミーガンさんは子猫達の成長を毎日観察して、必要な時はいつでも補助的にミルクを飲ませたり、サポートを提供したりしています。そして、ミーガンさんが子猫達をネイネイの元に戻すとすぐに、優しいネイネイが子猫達に愛情を注ぎ始めるのです。
そんなネイネイが新しい環境に完全に慣れると、ミーガンさんはネイネイを小さなベッドから、柔らかい毛布が敷かれた広い場所へと移動させました。
子猫達は目を開けてヨチヨチと歩き始め、周りの世界を探索する準備を整えました。ネイネイは活発になった子猫達を注意深く見守って、常に全身を綺麗にして、授乳後はゴロゴロと喉を鳴らしながら優しく寝かしつけているそうです。
そんな愛情いっぱいのネイネイのおかげで子猫達はすくすくと成長を続けていて、みんなとっても健康的で、丸いお腹をしているのです。
そして少し前、保護施設に切実に助けを必要としている母親のいない2匹の子猫達が運ばれてきました。「2匹は生後1〜2日しか経っていませんでした。幼い子猫はお母さんと一緒にいるのが一番なので、今はネイネイがふたりを受け入れてくれるかを見極めようとしているところです。きっとネイネイはふたりのことを大切にしてくれることでしょう」とミーガンさんが話してくれました。
こうして騎馬隊の前に現れたネイネイは、そこで子猫達を出産しました。現在、子猫達は愛情溢れる家で元気に暮らしていて、幸せな未来に向かって歩み続けているのです。
出典:puppykittynycity/lovemeow
This post was published on 2025/04/01