ある日、オーストラリアのニューサウスウェールズにある保護施設『キャットレスキュー901』のカテリーナさんが、生まれたばかりの幼い子猫が窮地に立たされていることを知りました。
「その家で暮らしていた猫がある日突然姿を消して、妊娠して帰ってきました。猫はその後、子猫達を出産しましたが、早産だったため4匹のうちの2匹は息をしていませんでした」とカテリーナさんが言いました。
母猫は強いストレスでミルクを出すことができず、子育ても拒否しました。そのため飼い主さんは残った2匹の子猫をカテリーナさんのところに連れて行ったのです。
「私達は引き取った2匹をすぐに獣医さんに診てもらいました。その後、自宅に戻って数分後に2匹のうちの1匹が息を引き取りました。」
唯一生き残った子猫は『ヘーゼル』と名付けられました。とても弱々しかったヘーゼルでしたが、決して自分の命を諦めませんでした。
「ヘーゼルの身体はとても小さく、僅か79gしかありませんでした。私は彼女に2時間おきにミルクを飲ませ、ほとんど眠らずに夜を過ごしました。」
数日後、ヘーゼルは臍感染(さいかんせん。ヘソの細菌感染症)と戦っていました。カテリーナさんは懸命にヘーゼルの世話を続け、つきっきりで看病を行いました。
そして3週間後、危険な状態を何度も乗り越えたヘーゼルは、何とか命をつなぐことができました。ヘーゼルはその小さな身体で自分の運命と戦い続けたのです。
少し元気を取り戻したヘーゼルは、家族にハグをされるのが大好きな子猫になりました。ヘーゼルは生きていることに幸せを感じていて、いつも嬉しそうに喉を鳴らしているそうです。
「ヘーゼルの姿を見ていると私の心は自然と温まります。そして、夫と抱き合っているヘーゼルを見た時、私は思わず泣いてしまいました。この数週間はほとんど寝ることができませんでしたが、私はヘーゼルにたくさんの力をもらいました。」
その後も動物病院に何度も通い、危険な状況から脱したヘーゼルはついに成長を始めました。
生まれた時はとても小さかったヘーゼルですが、カテリーナさんの献身的な看病で、徐々にエネルギーが満ち溢れていきました。そして、ヘーゼルはついに5週齢を迎えることができたのです。
今のヘーゼルの楽しみは、カテリーナさんの膝の上でお腹をマッサージしてもらうことだそうです。
こうして未熟な状態で生まれたヘーゼルは、5週間で大きく変わることができました。きっとヘーゼルはたくさんの愛情を注いでくれた家族に心から感謝していることでしょう。そしてこれからもヘーゼルは大好きな家族とハグをしながら、幸せな毎日を送っていくことでしょう。
出典:CatRescue901/lovemeow
This post was published on 2024/08/01