ある日、お腹を空かせた1匹の野良猫がエリックさんの家の庭に現れました。エリックさんと家族は早速、お腹を空かせた猫のために美味しいご飯を用意しました。
出典:Eric Sabio
猫は家族のことが気に入ったようで、その日から頻繁にご飯を食べに来るようになりました。そして最後には、1日に2回もご飯を食べに来るようになったのです。家族は仲良くなった猫に『デクスター』と名付けました。
家族はデクスターを家で飼いたいと思いましたが、どうやらデクスターは外での生活が好きなようで、家の中に入ろうとはしませんでした。
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家族が初めてデクスターを家に入れることができたのは、猛烈なハリケーンが近づいてきた時のことでした。デクスターを心配した家族が玄関を開けると、雨風を避けるために家の中へと入ってきたのです。
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エリックさんの1歳の息子のパーカー君も、優しいデクスターのことが大好きになりました。家族は旅行で家を空ける時も、友人にお願いしてデクスターのご飯の世話を続けました。
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しかしある日のこと、デクスターが突然姿を消してしまったのです。
「家に来る途中で事故にあったのではないか」と心配した家族は、地元の保健所のFacebookページを閲覧し、デクスターが保護されていないかを確認しました。するとデクスターによく似た猫の写真を見つけたのです。すぐに保健所に確認しに行った夫婦でしたが、残念ながらその猫はデクスターではありませんでした。
しばらくの間、猫を見ていた夫婦に保健所の職員は「その猫は今日、安楽死させる予定です」と伝えてきました。夫婦はこの日保健所を訪れた最後の訪問者でした。
エリックさんが職員にお願いしてケージから猫を出してもらうと、猫は嬉しそうにエリックさんにすり寄ってきました。それはまるで「迎えに来てくれてありがとう」と言っているかのようでした。エリックさんには嬉しそうに喉を鳴らす猫を、そのまま残していくことはできませんでした。
その後、夫婦が帰宅すると昼寝をしていたパーカー君が目を覚まして、目の前に置かれた箱に気づきました。
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そして、箱の中から新しい家族の『オリー』が飛び出してきたのです!
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あの日以来、家族はデクスターの姿を見ていませんが、まだ希望は捨てていません。きっと何処かで生きていると信じていて、デクスターが帰ってきたらオリーを紹介してあげようと思っているそうです。
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こうしてデクスターのおかげで、ひとつの尊い命が救われました。温かい家に迎えられたオリーは、大好きな家族の腕の中で幸せいっぱいの毎日を送っているそうです。
出典:Eric Sabio/thedodo