猫の『バターカップ』は何年もの間、背中に大きな毛の束を抱えながら生きてきました。元々バターカップには飼い主がいて、家の中と外を自由に行き来しながら生活していました。しかし、どんな事情があったかは分かりませんが、飼い主が引っ越す際にバターカップを置いていってしまったのです。
その後、バターカップは近所の住人にご飯の世話をしてもらっていましたが、毛の束を処理してもらうことはありませんでした。そんな中、偶然バターカップを見つけた人が、地元の保護施設『ネバダSPCA』へと連れて行ったのです。
「バターカップは13歳で体重が11kgほどもありました。彼は私達が今まで見てきた中で一番毛の束に苦しんでいる猫でした」と保護施設のエレン・リヒターさんが言いました。
バターカップの不要な毛を取り除くのは大変なことでしたが、バターカップは不満を言わずにじっと耐え続けていたそうです。
バターカップは休憩時間になると、何度もスタッフにしがみついてきました。慣れない環境に不安を感じていたバターカップは、スタッフに抱きつくことで安心感を得ていたようです。
そして、ついにバターカップの不要な毛が全て取り除かれました!
刈られた毛の量があまりにも多かったため、その場にいたスタッフ全員が驚きました。そして、バターカップがこれまでにどれほど大変な思いをしてきたかが分かり、スタッフ達は涙を抑えることができなかったそうです。
「バターカップの肌は驚くほど乾燥していました。私達は肌の回復を助け、気持ちを落ち着かせるためにオイルとローションを塗りました。」
スタッフ達はそれから毎日バターカップにオイルを塗って、美味しいご飯を食べさせました。そのおかげでバターカップは、日に日に元気を取り戻していったのです。
「バターカップはとっても甘えん坊で、腕の中でゆっくりとくつろぐのが大好きです。また彼はとっても社交的な性格で、施設で暮らす他の猫達ともすぐに仲良くなりました。彼は軽くなった身体に満足しているようで、毎日を幸せそうに過ごしています」とエレンさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして毛の束を背負い続けてきたバターカップは、優しい人に路上から助け出され、保護施設で新しい姿に生まれ変わることができました。その後、生涯の家族の元へと旅立っていったバターカップは、安全な家の中で幸せな毎日を送っているそうです。
出典:NevadaSPCA/lovemeow
This post was published on 2024/07/23