子猫の『ミニモ』は生まれたばかりの時に路上で発見されました。ミニモの体重は僅か55gで、兄弟の半分ほどの大きさしかありませんでした。
母猫は出産後すぐにミニモと兄弟の前から姿を消して、二度と戻ってくることはありませんでした。心配した近所の住人達は置き去りにされていた子猫達を保護すると、地元の保護施設へと連れて行きました。
子猫達を受け取った保護施設のスタッフ達は、ミニモの身体が非常に小さく、緊急の特別なケアが必要なことにすぐに気づきました。
ミニモ以外の兄弟は保護施設から養育主さんの元に向かいましたが、ミニモだけは特別なケアを受けるために別の保護施設『シャトンズ・オルフランズ・モントリオール』に運ばれました。
「ミニモは体重が55gしかなく、生存の可能性が極めて低い状態でした。彼女は哺乳瓶からミルクを飲む力もありませんでした」と保護施設のスタッフが言いました。
その後、保護施設からミニモを迎え入れた養育主さんは、体温調整ができないミニモの身体を常に温かく保ち、24時間体制で1時間ごとに注意深く栄養を与え続けました。そして、養育主さんが眠れない夜を何度も過ごした後、ついにミニモは峠を越えることができたのです。
ミニモは生きることを決意していて、全身全霊で自分の運命と戦い続けていました。
そして養育主さんによる2週間の懸命な看護の末、ミニモは哺乳瓶からミルクを飲めるようになり、無事に目を開きました。随分と元気を取り戻したミニモは徐々に身の回りのことが気になるようになって、寝床の中を探索するようになりました。
ミニモを預かった時の養育主さんは、非常に弱々しかったミニモが生き延びられるか分かりませんでした。しかし、ミニモの強い意志と養育主さんの献身的な看護によって、ミニモは命を繋ぐことができたのです。
ミニモは身体がとても小さいにもかかわらず、非常に強い決意と精神を持っていました。「ミニモはお腹が空くと躊躇することなくミルクを要求し始めます。今の彼女は哺乳瓶からミルクを飲んで、勢いよくお腹を膨らませています。」
そしてお腹がいっぱいになると、ミニモは養育主さんに口の周りを綺麗にしてもらって、優しく撫でてもらいながら温かい愛情を感じているのです。
ミニモはキャリーのベッドでいつも幸せそうにしていて、そばに養育主さんがいてくれることに大きな喜びを感じています。またミニモは暖かい毛布と柔らかいヌイグルミに囲まれていて、自分がひとりではないことに安心しているのです。
生後3週間を迎えたミニモは、保護された時の約5倍の体重になりました。ミニモは黒豹のような美しい毛を生やしていて、全身がフワフワで、いつもお腹をふっくらとさせているのです。
ミニモはあらゆる困難にも負けることなく、ここまで来ることができました。今のミニモはフワフワのオモチャで遊び始めていて、足を空中で振り回したり、時には激しく動き回ったりしているそうです。
「お腹が空いた時や身体を綺麗にしてもらっている時に、ミニモはいつも声を出しています。彼女は毎日成長を続けていて、大きな個性が現れ始めています」と保護施設のスタッフが話してくれました。
こうして非常に小さかったミニモは、優しい養育主さんや手を差し伸べてくれた人達のおかげでここまで成長することができました。今後、ミニモの準備が整ったら他の子猫達と一緒に過ごし始めて、猫のスキルを磨きながら、元気いっぱいに成長していくことでしょう。
出典:comrescuemontreal/lovemeow