ある日、失恋したばかりの男性が涙を流しながら洗濯物をしていると、突然小さな子猫が家の外に現れました。子猫はとても衰弱していて、男性に助けを求めてきました。
「私は2階建てのアパートに住んでいるのですが、洗濯物を干すために窓を開けていると、子猫が家に向かって鳴いてきました。子猫の目は乾燥した膿で固められていたため、私は最初、彼が盲目ではないかと思いました」と男性が言いました。
その日は気温が非常に高かったため、どうやら子猫は暑さを避けるために家の中に避難しようとしていたようです。
男性は子猫の喉を潤すために、1杯の水を持ってきました。また、猫用の食べ物が家になかったため、ファヒータ(メキシコの肉料理)用の肉を切って、水で食べやすくしたものを用意しました。子猫は非常にお腹が空いていたようで、物凄い勢いで食べ始めました。
「私達が最初に分け合ったものがファヒータだったため、子猫に『ファヒータ』と名付けました。私は彼がくしゃみをしていることに気づき、動物病院に連れて行くことにしました。また猫を飼っている友達に子猫の飼い方を教えてもらいました。」
男性はファヒータを動物病院に連れて行くために、ペット用品店からキャリーケースを買ってきました。ファヒータは男性が帰宅するまで、家の中で大人しく待っていたそうです。
「私はファヒータと出会ったばかりだったため、彼をキャリーケースの中に入れるのに少し苦労しました。でも動物病院で診察を待っている間に、私と彼は信頼関係を結びました。」
ファヒータは結膜炎と上気道感染症を患っていて、目が開かなくなっていました。またファヒータはあまりご飯を食べていなかったようで、体重が随分と軽い状態でした。
獣医さん達はファヒータの目を綺麗にして、薬を処方しました。ファヒータは再び目が見えるようになって、少し安心した表情を見せてくれました。
動物病院から帰宅したファヒータは、長い移動によってストレスを感じているようでした。しかし、家の中でゆっくりと過ごしていうちに徐々に元気を取り戻し、男性の膝の上に登って、ここが自分のベッドだと主張するようになりました。
「私はファヒータを見下ろしながら『キミは僕の猫になりたいかい?』と尋ねました。すると彼はすぐにニャーニャーと返事をしてきました。私は急に感情が込み上げて、思わず泣いてしまいました。」
「私は失恋後、一人でいることに深い孤独を感じていました。でも今は違います。ファヒータの存在が、私の心を再び愛で満たしてくれたのです」と男性が話してくれました。
こうしてふたりは最高の家族になりました。男性が失恋で悲しみに暮れていた時、ファヒータは病気で家がありませんでした。ふたりはその日、お互いを見つけて、お互いを救ったのです。
これからもふたりはお互いに支え合いながら、愛情いっぱいの日々を送っていくことでしょう。
出典:MK/lovemeow
This post was published on 2024/05/25