ある日、『クリケット』と名付けられた子猫が野外で発見されました。生後僅か1日だったクリケットは、すぐに地元の保護施設へと運ばれました。「その後、保護施設の獣医さん達が2週間近くカテーテルで栄養を与え続けて、クリケットの命を繋ぎました」と養育ボランティアのメリッサ・ルーカスさんが言いました。
クリケットの身体は成長することができなくなっていて、生後3週半になっても、生後1〜2日の子猫と同じくらいの大きさしかありませんでした。しかし、そんな小さな身体にもかかわらず、クリケットはいつもたくさんのご飯でお腹をいっぱいに満たしていました。
その後、メリッサさんがクリケットの養育を引き継ぐことになりました。この時、頭に震えがあったクリケットですが、常に誰かの愛情を求めていて、メリッサさんに会うとすぐに腕の中で幸せそうに眠り始めました。
24時間体制のケアとたくさんの愛情で、クリケットの体重は徐々に増え始めました。そしてメリッサさんの家で10日が過ぎると、ようやく生後1週間の子猫ほどの大きさになることができたのです。
「クリケットは確実に体重を増やしていって、その大きな瞳で活発に私達を探すようになりました。彼女はまだ歩く時に少し頭が震えますが、徐々にバランスが良くなってきていて、上手く動き回れるようになってきました。」
そんなクリケットがソファーの上に登れるようになると、人間に寄り添うことに夢中になりました。クリケットはいつもメリッサさんのアゴの下に収まって、喉を鳴らしながら眠りに落ちていくそうです。
「クリケットには少しずつ個性が現れ始めていて、身の回りの全てのことに興味を持つようになりました。」
クリケットは成長と共に頭の震えも改善していきました。クリケットの人生の始まりは大変なものでしたが、他の子猫達に追いつくために毎日前進を続けているのです。
クリケットはとても甘えん坊な性格で、常に誰かの愛情を強く求めています。そのためクリケットはメリッサさんがくつろいでいると、いつも顔を押し当てながら幸せそうに甘え始めるそうです。
その後、クリケットはさらに成長のスピードを加速させました。クリケットは日に日に体重を増やしていき、他の子猫達のように様々なことができるようになっていきました。クリケットはトイレの使い方を覚えて、お皿からご飯を食べる方法を身につけ、部屋の至るところで可愛いイタズラをするようになりました。
そしてクリケットが自分で毛づくろいができるようになると、メリッサさんと夫はクリケットの成長をとても誇りに思いました。クリケットはその日以来、食事の後は必ず自分で顔を綺麗にするようになったそうです。
そして生後10週を迎えたクリケットは、生後6週の子猫と同じくらいの大きさになりました。
「クリケットの身体はまだ小さいですが、それが彼女の行動を制限することはありません。彼女は出会った時からたくさんの愛情を求めていて、それは今でも変わっていません。」
「クリケットは時々ポツンと座って、自分の周りの様子を愛らしい姿で観察しています。彼女の今のお気に入りの休憩場所は、私の膝や肩の上、そしてソファーの後ろや枕の上です。」
メリッサさんがクリケットとの会話を始める時は、毎回クリケットを見つめながらアイコンタクトをとります。するとクリケットの方から愛らしい声で話しかけてくるそうです。
その後もメリッサさんの元ですくすくと成長を続けたクリケットは、ついに里子に出られるくらいの大きさになりました。
「クリケットは一生懸命に前進し続け、全てのことを克服してきました。私達は彼女の成長をとても誇りに思っていて、彼女と一緒に過ごせたことに心から感謝しています。」
「クリケットの喉の音が聞けなくなるのは寂しいことですが、私達は新しい人生をスタートさせる彼女の姿に大きな喜びを感じています」とメリッサさんが話してくれました。
こうして生まれてすぐに成長が止まったクリケットは、優しい人達のおかげでここまで来ることができました。その後、里親募集を始めたクリケットの前にはすぐに素敵な里親さんが現れて、今は生涯の家で幸せいっぱいの毎日を送っているそうです。
出典:beardogandblinkin/lovemeow
This post was published on 2024/04/12