ある日、保護団体『アレー・キャット・レスキュー』のスタッフ達が、ロサンゼルスのノースハリウッド駅の近くでTNR活動（野良猫の不妊去勢手術を行い、元の場所に戻す活動）をしていると、木の柵の穴から頭を突き出している子猫の姿を見つけました。
スタッフ達はすぐに子猫を保護すると、近くに母親や兄弟がいないかを確認しました。すると近くの茂みの中に数匹の子猫が隠れていることが分かったのです。子猫達はみんな獣医さんの治療を必要としていたため、スタッフ達は急いで動物病院へと連れて行きました。
中でも『ミープス』と名付けられた子猫はひどく衰弱していて、感染症のために目が開かなくなっていました。
「子猫達はみんな病気を患っていて、抗生物質、目の軟膏、目薬、消化管治療薬、栄養補助剤、お腹の虫の治療が必要でした」と保護団体のデジレー・スタプレーさんが言いました。
「子猫達の中でもミープスは一番身体が小さく、最も重症化していました。私達は彼女が命をつなぐことができるか分かりませんでした。」
子猫達はその後、養育主さんの家で治療を行うことになりました。養育主さんは数週間の間、24時間体制で子猫達の世話を続けました。
ミープスの病気は重症化していたため、兄弟よりも多くの時間が必要でした。しかしミープスは治療の間も不満を言うことなく、素直に治療を受けていました。
養育主さんの献身的な看護のおかげで徐々に元気を取り戻してきたミープスは、兄弟に寄り添いながら大きな音で喉を鳴らすようになりました。子猫達はみんな辛い時期を過ごしてきましたが、ここが安全な場所だと理解すると、幸せそうな姿を見せてくれるようになったのです。
子猫達は雨風をしのげる安全な家の中で必要な治療を受け、養育主さんからたくさんの愛情を注がれながら日に日に体重を増やしていきました。
またミープスはその強い意志で命をつなぎ、養育主さんやスタッフ達を驚かせました。ミープスは兄弟と共に確実に成長を続け、徐々に愛らしい個性が表に出てきました。
「とっても魅力的なミープスは、いつも愛情を求めて近づいてきます。彼女はよくキーボードの上を歩き回っていて、1日に何度もゴロゴロと喉を鳴らしています。その姿はとっても愛らしく、誰も抵抗することができません。」
「ミープスはいつも肩の上に登って、撫でてもらえるまで辛抱強く待っています。彼女はよく兄弟の『ベアー』に寄り添っていて、三毛の『プルー』と一緒に甘えてきます。」
「ミープスは長い間薬を飲んで徐々に回復していき、完全に元気を取り戻すことができました。また獣医さんからは失明の危険が完全に無くなったことを伝えられました。彼女の目は現在、全てのものがしっかりと見えています。」
生後3ヶ月を迎えたミープスと兄弟達は随分と大きく成長しました。ミープスは今でも兄弟の中で一番小さな子猫ですが、身体の小ささを魅力的な個性で完全に補っているのです。
保護された時は物を見ることができなかったミープスでしたが、優しい人達のおかげで愛らしい瞳の子猫へと生まれ変わることができたのです。
こうしてミープスと兄弟達は安全な家の中で暮らし始め、完全に元気を取り戻すことができました。子猫達はその後、それぞれの家へと旅立って行って、新しい里親さんの元で幸せな毎日を送っているそうです(*´ω｀*)
出典：alleycatrescueinc／lovemeow
This post was published on 2023/12/16