ある日、ジュヌビエーブさんとステラさんが家の中で過ごしていると、外のバルコニーの方から子猫の鳴き声が聞こえてきました。鳴き声は何度も聞こえてきて、決して止まることはありませんでした。
二人は庭を調査することに決めて、声を頼りに子猫を探し始めました。そしてバルコニーの下に小さな穴があることに気づきました。
二人が穴の中を覗いてみると、小さな毛の塊が見えました。
子猫は独りぼっちで穴の中にいました。子猫はこの場所で生まれたようでしたが、何らかの理由で置き去りにされてしまったようです。「二人は子猫が必死に母猫を呼んでいることを知っていました」と保護施設『シャトン・オルフラン・モントリオール』のセリーヌ・クロムさんが言いました。
「二人はその後、母猫が戻ってくるのを待ちましたが、いくら待っても母猫が現れることはありませんでした。」
そこで二人は子猫を穴の中から救い出しました。子猫は生後わずか2週間で、身体がとても小さく、お腹を空かせていました。また子猫の目は荒れていて、頭を上げるための力も残っていませんでした。
二人は子猫の身体を温かく保つために簡易的なベッドを作りました。さらに二人は子猫用のミルクを手に入れて、シリンジを使ってミルクを飲ませ始めました。
子猫は衰弱していて24時間体制の世話を必要としていました。そのため二人はセリーヌさんに助けを求めることに決めたのです。
「ふたりは私達のところに連絡をしてきて、はるばる私達の施設まで子猫を連れてきました。『キキー』と名付けた子猫は、とても小さな身体をしていました。」
セリーヌさんはキキーを受け取ると、ペットヒーターで暖めた寝床へと運びました。セリーヌさんはその日から出かけるたびにキキーを一緒に連れて行って、2時間おきにミルクを飲ませ続けました。
そんなセリーヌさんのおかげで、キキーは哺乳瓶からミルクを飲むことができるほどに強くなりました。「キキーは毎日確実に体重を増やし始めました。彼女は毎回お腹がいっぱいになると、暖かいベッドでゴロゴロと喉を鳴らしながら眠りに落ちていきます。」
安全な家の中でとても食いしん坊になったキキーは、毎回勢いよくミルクを飲んで飛躍的に成長していきました。
キキーはこれまで寝床でくつろぐ時間を楽しんでいましたが、徐々に活発になってきて、探索に出かけるようになりました。
今のキキーは走ったり登ったりするための体力がついたため、部屋の至るところでくつろげる場所を見つけて、柔らかいもの全てを自分のベッドだと主張してきます。またキキーは保護先で出会った猫の友達のことが好きになり、車で移動している時も友達にくっついているそうです。
キキーはセリーヌさん達のおかげですっかり人間のことが好きになり、赤ちゃんのように抱っこされると、とっても幸せそうな姿を見せてくれます。キキーは恐れ知らずの好奇心旺盛な子猫で、セリーヌさんがいつも何をしているのかを知りたがっているのです。
「キキーは穴の中で独りぼっちになっていましたが、ジュヌビエーブさんとステラさんのおかげで命をつなぐことができました。キキーはとっても幸運な子猫です」とセリーヌさんが話してくれました。
キキーは毎日順調に成長していて、徐々にできることを増やしていっています。これからもキキーはたくさんの愛情を吸収しながら、元気いっぱいにすくすくと成長していくことでしょう(*´ω`*)
出典:comrescuemontreal/lovemeow