人生に、もふもふを。

病気で目が開かず、人間に助けを求めてきた子猫。優しい人達の愛情で回復すると、本来の美しい姿を取り戻す!

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ある日、フロリダ州デルレイビーチにある保護施設『アニマル・フレンズ・プロジェクト』のカルメン・ワインバーグさんが、獣医さんの治療を切実に必要としている迷子の子猫についての連絡を受けました。子猫は家の庭で鳴いていたところを住人の女性によって発見されました。

「その女性は私に『自宅の庭で病気の茶トラの子猫が鳴いている』と伝えてきました。子猫は疥癬(かいせん。ヒゼンダニの寄生による皮膚感染症)に苦しんでいて、目を開けることができなくなっていました」とカルメンさんが言いました。

カルメンさんは子猫の状態を確認するために、すぐに現場に向かいました。そしてカルメンさんが到着すると、目を閉じながら庭に座っている1匹の子猫の姿を発見したのです。

カルメンさんが車から降りると、子猫はすぐにカルメンさんの方へと近づいてきて、さらに大きな声で鳴き始めました。「子猫は私の気配に気づくと、助けを求めるかのように大きな声で鳴いてきました。」

カルメンさんが子猫の近くにご飯の入った容器を置くと、とてもお腹を空かせていた子猫は物凄い勢いで食べ始めました。そして子猫がご飯を食べている間にカルメンさんがゆっくりと容器をケージの中に入れると、子猫も一緒にケージの中へと入ってきました。

「子猫は非常にお腹を空かせていて、疥癬と土に覆われていました。それはまるで硬い殻のようでした。その殻のせいで彼の目は開かなくなっていました。」

カルメンさんは子猫に『シンバ』と名付け、治療をするために自宅へと連れて帰りました。そしてそれから数日後にシンバの『硬い殻』がとれ始め、姿が変わっていったのです。

「私はシンバの耳にココナッツオイルを塗って、硬くなった肌を柔らかくし、クシでノミを取り除きました。その後、動物病院に連れて行き、身体の検査と予防接種を受けさせました。」

シンバはお風呂で身体を何度か洗うと、治療から数日後には随分と綺麗な状態になりました。また閉じられていたシンバの目が開き、美しい瞳が姿を現したのです。

シンバは毎回たくさんのご飯を食べて、体重を増やし、エネルギーを満たし、日に日に回復していきました。そして1ヶ月後には疥癬の症状がほとんど無くなり、愛らしい姿を見せてくれるようになったのです。

「シンバは痒みや痛みを感じることがなくなり、いつも家の中でリラックスしています。シンバは多くの毛を失いましたが、確実に回復を続けていて、肌の状態がとても良くなってきました。」

カルメンさんのおかげですっかり人間のことが大好きになったシンバは、カルメンさんが部屋に入ってくるたびに駆け寄ってきて、ナデナデを要求してくるようになりました。

またシンバはその驚くほどの回復力で、いつもカルメンさんのことを驚かせているそうです。

保護から数ヶ月でシンバは美しい毛並みに戻り、好奇心と愛らしい仕草を取り戻すことができました。

「シンバは6ヶ月間、私達と一緒にいます。彼は身体を触られるのが大好きで、お腹を撫でられると嬉しそうに床の上で転がり始めます。」

現在、シンバは保護された時よりも随分と成長し、とってもハンサムな大人の猫になりました。あの日、庭に現れた病気の子猫は、完全に生まれ変わることができたのです。

すっかり本来の姿を取り戻したシンバは、毎日が幸せいっぱいなのです。

こうして人間に助けを求めてきたシンバは、優しい人達のおかげで病気を治し、新しい人生をスタートさせることができました。全身にエネルギーが満ち溢れたシンバは、これからも安全な室内生活を楽しみながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:animalfriendsprojectlovemeow

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