ある日、タイヤのリサイクル会社のトレーラーから、奇跡的に3匹の子猫達が救い出されました。作業員がトラクターから積み荷を降ろしていたところ、タイヤの間に子猫達の姿を見つけたのです。
作業員はすぐに行動を起こし、服を重ねた箱の中に子猫達を入れて、急いで助けを求めました。「もし子猫達の発見がもう少し遅れていたら、子猫達の命は失われていたことでしょう。私達は施設に運ばれてきた子猫達をすぐに獣医さんのところに連れていきました」と保護施設『マーフィーズ・ロー・アニマル・レスキュー』のサラ・ケリーさんが言いました。
子猫達は非常に体調が悪く、特に茶白の子猫はほとんど反応がなく、身体を動かすことができませんでした。「私達が初めて子猫達を見た時、彼らの命をつなぐことができるか分かりませんでした。」
そんな状態だったにもかからわらず、サラさんと彼女のチームは子猫達を救うために、できる限りのことをする決心をしていました。
「私達は考えられる全ての治療を行い、24時間体制で世話を続けました。」
『ミッチ(黒白猫)』、『エリ(三毛猫)』、『グッディー(茶白猫)』と名づけられた子猫達は、快適な環境で最高のケアを受けることができました。グッディーは自分専用の保育器の中でゆっくりと休み、酸素療法やネブライザー治療(専用の機械で鼻や口から霧状の薬液を吸入することによって患部に直接薬の効果を届ける治療)などを受けました。
グッディーは信じられないほどの強い意志を示し、丸二日間の大変な治療の末、何とか命をつなぐことができました。そしてグッディーは徐々に力を取り戻していき、小さな足を一生懸命に動かし始めました。
数日後、グッディーは自分で動き回れるようになり、哺乳瓶からひとりでミルクを飲むことができるようになりました。その姿を見たサラさん達は、「グッディーはもう大丈夫」とホッと胸を撫で下ろしたそうです。
「私達は必ずグッディーを死の淵から連れ戻そうと、一生懸命に治療を続けてきました。そして彼が初めて頭を上げて自分でミルクを飲み始めた時、私達は自分達の目を信じることができませんでした。それは本当に奇跡的なことでした。」
「ミッチとエリは初めからグッディーよりもはるかに強い状態でしたが、ふたりも多くの問題を克服しなければなりませんでした。私達は子猫達全員が無事に危険な状態を乗り越えることができたことに心から感謝しています。」
その後、グッディーが兄弟と遊べるくらいに強くなった時、サラさんは子猫達を再会させました。「子猫達が再会すると、すぐにミッチとエリがグッディーに優しく寄り添い始めました。」
すっかり元気を取り戻した子猫達は、たくさんのミルクと睡眠ですくすくと成長していきました。子猫達は健康的な体重になり、全身のエネルギーが急上昇していきました。
すると子猫達は自分達のいる場所にさらに興味を持つようになり、ベビーサークルの外に出たがるようになりました。そして子猫達はヨチヨチと歩き始め、探索に出かける準備を整えたのです。
子猫達はベビーサークルを卒業し、部屋の中を自由に歩き回れるようになりました。するとさらに子猫達の好奇心に火がついて、毎日エネルギーが切れるまでお互いのことを追いかけるようになったのです。
「子猫達はみんな魅力的な個性の持ち主で、信じられないほど優しくて素直です。子猫達の中でエリが一番の冒険好きで、グッディーとミッチは何よりも寄り添うことが大好きです。」
「子猫達はみんなとっても甘えん坊で、抱っこされると一瞬で幸せそうな表情になります。子猫達はいつも注意を引くために可愛い姿でアピールしてきて、お腹やアゴを撫でられるとゴロゴロと喉を鳴らし始めます。」
またグッディーとミッチはお互いのことを抱きしめながら眠りにつくのが大好きです。一方のエリーは社交的な性格で、みんなと一緒に遊ぶことに夢中になっています。
「今の子猫達は養育主さんにたっぷりと甘やかされながら、幸せいっぱいの毎日を送っています。子猫達は人間のことが大好きで、生涯の家族との出会いが今から待ちきれないようです」とサラさんが嬉しそうに話してくれました。
こうしてタイヤの中から保護された子猫達は、優しい人達のおかげで危険な状態を脱し、新しい生活をスタートさせることができました。きっと子猫達はこれから出会う里親さんの元でも、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:kellyfosterkittens/lovemeow