ある日、トルコのイスタンブールに住むアーセンさんが、路上で1匹の子猫を見つけました。子猫はとてもお腹を空かせていて、誰も子猫を自分の猫だという人はいませんでした。
子猫をその場に残して行くことができなかったアーセンさんは、子猫を救い上げると、自宅へと連れて帰りました。保護された子猫はまだ幼く、母親の愛情が必要でした。
ちょうどこの時、アーセンさんの家にはミルクを出すことのできる母猫がいました。母猫は2ヶ月前に病気のところをアーセンさんに助け出され、その後4匹の子猫を出産しました。「私は母猫を健康な状態に戻し、子育てを一緒に手伝いました」とアーセンさんは言いました。
アーセンさんは子育て中の母猫が、路上で保護した子猫を受け入れてくれることを望みました。
そして母猫はアーセンさんが望んでいた通りの行動を起こしました。母猫は子猫を見るとすぐに抱き寄せて、ミルクを飲ませ始めたのです。その姿を見たアーセンさんはホッと胸を撫でおろしました。
アーセンさんはこの時、5匹の子猫達が十分に成長したら、親子全員を里子に出す計画を立てていました。
アーセンさんの家には元々2匹の先住猫が住んでいて、そのうちの1匹は『ジクリ』という名前の猫でした。
ジクリはとても優しい猫で、特に困っている子猫達に大きな愛情を持っていました。そのためアーセンさんが保護子猫を連れてくるたびに温かく迎え入れて、たくさんの愛情を注ぎ始めるそうです。
そんな愛情深いジクリが、保護した子猫に出会いました。ジクリは子猫の匂いを数回嗅いだ後、顔と耳を毛づくろいして、まるで我が子のように世話をし始めました。
「ジクリは全ての赤ちゃん達の代理のお父さんです。路上で見つかった子猫達は全て彼に寄り添い、彼の腕の中で眠りにつきます。」
アーセンさんは子猫に『ジクリエ』と名づけました。ジクリはジクリエを優しく毛づくろいし、一緒に遊んで、一緒に眠りにつきました。ジクリは常にジクリエが必要としていることを知っていて、ジクリエの日々の成長をとても誇りに思っているのです。
そんな仲良しなふたりの姿を見て、最初は他の子猫達と一緒にジクリエを里子に出そうと計画していたアーセンさんの考えが変わりました。アーセンさんはジクリエを正式に家族に迎えて、ずっと一緒に暮らしていくことに決めたのです。
こうして独りぼっちのところを保護されたジクリエは、大好きなジクリと一緒に暮らせることになりました。まるで親子のようなふたりは、これからもお互いに愛情を注ぎ合いながら、幸せな毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:zikrettinn/lovemeow