『ジミー』はスー・ゼリツキーさんの家で暮らしていた、いたずら好きの13歳の猫です。ジミーは家の外を散歩するのが大好きで、いつもひとりで外に出かけていました。しかし、ある日のこと、ジミーは家の外に出かけたまま、戻って来なかったのです。
ジミーは今まで一度も家に戻らない日はありませんでした。そのため家族はジミーが外に遊びに行っても、全く心配していませんでした。
ジミーは家の外に出てもあまり遠くへは行かず、家の前の道をぶらぶらしたり、隣の家でオヤツをもらったり、飼い犬と一緒に散歩をしたりしていました。時々、駐車中の車に忍び込むこともありましたが、いつもその日のうちに帰ってきました。
2014年9月13日のこと。その日もスーさんの夫はいつも通りジミーを家から送り出しました。しかし、ジミーの帰宅時間になっても、ジミーが家に帰ってこなかったのです。家族はジミーの名前を呼びながら家の周りを探しましたが、ジミーを見つけることはできませんでした。
家族はジミーのチラシを作って、近所の至る所に置いてもらいました。また、飼い犬の散歩の時には、いつもジミーの名前を呼びながら歩いたそうです。家族は再会の望みを持ち続けていましたが、時間が経つに連れ、もう会えないかもしれないと思うようになっていきました。
それから2年半後。
その日、スーさんが保護施設『ウエスト・ミルフォード・アニマル・シェルター』のFacebookページを見ていると、ジミーにそっくりの写真を発見しました。
スーさんはその猫がジミーかを調べるために、すぐに施設にメッセージを返信しました。そして、施設のスタッフと何回かやりとりしているうちに、その猫がさらにジミーのように感じてきたのです。
「彼は3月の猛吹雪の後、私達の家から約16km離れた施設に運び込まれたそうです。私はジミーの特徴をスタッフに伝えた後、彼に会いに行くことにしました。」
スーさんは、もし施設にいる猫がジミーだったとしても、私のことを忘れてしまっているかもしれないと心配しました。そこで同じくジミーのことを心配していた隣の家の人と一緒に施設へと向かったのです。
スタッフは2人を迎え入れて、ジミーのところへと案内してくれました。そして、ケージの中の猫を見たスーさんは、一目でその猫がジミーだと分かったのです。
「スタッフがケージを開けると、ジミーはすぐに近づいて来て、嬉しそうに頭を擦りつけてきました。私は嬉しさのあまり、思わず泣き出してしまいました。」
その後、スーさんは施設に夫を連れて来ました。もちろんジミーはすぐにご主人を認識して、嬉しそうに挨拶してくれたそうです。その姿を見たスーさんは、間違いなくこの猫がジミーだと確信しました。
そしてついに、ジミーは2年半ぶりに自宅へと戻ってきたのです。
15歳になったジミーは、再び家族と一緒になれて、とても満足しているようです。飼い犬もすぐにジミーを認識して、家の中に迎え入れてくれました。また、家族はジミーの行方不明後に2匹の子猫を引き取ったのですが、2匹共ジミーのことを歓迎してくれたそうです。
最後にスーさんは嬉しそうに話してくれました。「私達は物語の世界にいるようです。まるで作り話のようなハッピーエンドに、家族みんなが驚いています!」
出典:Sue Zelitsky / facebook.com