保護団体『リトル・ワンダラーズ・NYC』の元に、ある女性からメッセージが入りました。女性は地域の住人達と共に、小さな猫のコロニーで猫達の世話していました。
寒い季節を迎えて雪が辺り一面を覆うと、猫達の状況は非常に厳しいものになりました。猫達の唯一の住処はダンボール箱で、断熱材はなく、厳しい寒さから身を守ることが難しい状態でした。そんな猫達の中に『ディッセンバー』という名前の黒白猫がいました。ディッセンバーは一見すると臆病そうに見えましたが、警戒心の強い瞳の奥には優しい心が隠されていました。
「ディッセンバーはまずはしっかりと相手の様子を観察して、時間をかけて心を開いていくタイプの猫です」と保護団体のシドニーさんが言いました。
女性は時間が経つに連れて、ディッセンバーの行動や性格を理解していきました。そして毎日ディッセンバーの世話をしているうちに、健康状態が日に日に悪化していることに気づきました。女性はディッセンバーを助けてあげたいと思いましたが、ディッセンバーを連れて行くための資金も場所もなかったため、新たな人生のチャンスを与えるために保護団体に連絡をしました。
連絡を受けたシドニーさんと彼女のチームは、猫達を安全な場所に連れて行くために捕獲器を設置しました。その後、無事に保護されたディッセンバーは、重度の上気道感染症を患っていて、体がかなり悪い状態になっていました。
ディッセンバーはすぐに動物病院に運ばれて、そこで必要なケアを受けました。それから2週間近くディッセンバーは疲れ果てた体を回復させるために、ほとんどの時間を眠って過ごしました。そして体力が回復すると、養育主さんの家で暮らし始めました。
養育ボランティアのオアナさんは、ディッセンバーが養育主さんを必要としていることを知ると、ためらうことなく受け入れることに決めました。
出典:littlewanderersnyc
オアナさんはディッセンバーが自分のペースで新しい環境に慣れることができるように、静かで落ち着いた空間を用意しました。さらにディッセンバーのボディランゲージに注意深く目を向けながら、ディッセンバーの境界線を見極めました。
オアナさんはディッセンバーを驚かせないように、しっかりと自分の手を認識させてから、ディッセンバーに手を近づけるようにしました。そしてディッセンバーの反応を見ながら少しずつ接触する機会を増やしていって、徐々に人間に慣れさせていきました。するとディッセンバーは次第にリラックスし始め、撫でられることを受け入れて、体を預けるようになりました。
ディッセンバーが落ち着くと、オアナさんは先住猫の『ルイ』を紹介しました。ルイはすぐにディッセンバーに興味を示しましたが、まるでディッセンバーに時間が必要だということを分かっているかのように、ディッセンバーの近くで静かに過ごし始めました。「それから4〜5日経つと、ディッセンバーはルイの後をついて回るようになって、ルイが近づいてくるとゴロゴロと喉を鳴らすようになりました。」
ルイはディッセンバーにとって安心できる存在になりました。そんなルイからの励ましのおかげで、ディッセンバーは次第に遊ぶようになっていって、日に日に自信を深めていきました。
出典:littlewanderersnyc
そして家に来てから僅か1週間で、ディッセンバーは本来の愛情深い猫へと生まれ変わりました。今ではオアナさんにかまってもらうのが大好きになって、オアナさんの上や隣で幸せそうに昼寝をするようになりました。さらにオアナさんに撫でられると、喜びのあまり喉を鳴らしてフミフミし始めるそうです。
そんなディッセンバーには、ひとりで過ごしたい時のための安全な場所が用意されています。ディッセンバーはその場所を上手く使いながら、この家で暮らす全ての猫達と信頼関係を築いていっているそうです。
ディッセンバーは愛情深いオアナさんの元で、愛らしい個性を開花させ続けているのです。
出典:littlewanderersnyc
ディッセンバーは家の隅々まで探索して、あらゆる種類のオモチャで楽しんでいます。そして眠たくなると、ソファーの下や窓辺、または天井近くに設置された壁掛けの猫用のベッドで過ごし始めます。
かつては凍えて野外で生き延びることに苦労していたディッセンバーでしたが、今では180度変わりました。ディッセンバーはフワフワのベッドがどれほど素晴らしいものかをいつも実感しているのです。
「ディッセンバー達を野外で世話し、自分達の手に負えなくなった時、私達のことを信頼して連絡してくれた人達に感謝しています。私達がこの活動を続けているのは、最善を尽くしている人達を支え、みんなが困っている猫達に気づき、ディッセンバーのような猫達に新しいチャンスを与えられるようにするためです」とシドニーさんが話してくれました。
出典:littlewanderersnyc
こうして雪の中で暮らしていたディッセンバーは、優しい人達のおかげで新しい人生をスタートさせることができました。これからもディッセンバーはたくさんの愛情を感じながら、安全な家の中で幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
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