ある雨の日のこと、保護施設『パピー・キティー・NYC』の養育ボランティアのアリッサさんが、切実に助けを必要としている子猫の写真を受け取りました。
近所の住人が建物の階段の踊り場で、水とご飯が入ったコップと一緒に置き去りにされていた子猫の姿を見つけ、アリッサさんに連絡をしたのです。
アリッサさんは保護施設を出ようとしている時にそのメッセージを受け取って、すぐに教えてもらった場所へと向かいました。その後、現場に到着したアリッサさんでしたが、子猫の姿はどこにもありませんでした。
「私は誰かが子猫を連れて行ったか、子猫が逃げ出したかのどちらかだろうと思いました。それは子猫がいた階段が建物の出入り口に通じていて、そこに行くまでの2つのドアがどちらも開放されていたからです」とアリッサさんが言いました。
念のためアリッサさんが子猫を呼びながら辺りを見渡していると、天井近くにあった圧力計の上で小さな動きがあることに気づきました。アリッサさんはすぐにいつも持ち歩いている猫用のオヤツを近づけると、1匹の子猫が圧力計の陰から姿を現しました。
出典:adoptablesnyc
子猫は強く警戒していて不安そうでしたが、その魅力的な匂いに逆らうことができなくて、ゆっくりとアリッサさんの方に近づいてきました。「好奇心が強かった子猫はオヤツの匂いに惹かれて、圧力計の上から覗き込んできました。私は慎重に子猫を掴んで保護しました。」
そして子猫がアリッサさんの家に入ると、その瞳から不安の色が消えて、喉をゴロゴロと鳴らすようになりました。
『ジャルダニ』と名付けられた子猫は、数時間のうちに抱っこされるのが大好きになって、柔らかい毛布を前足でこねて、ゴロゴロと喉を鳴らすようになりました。またアゴを撫でられると満足そうに目を閉じました。
家の中が安全で心地良い場所だと感じたジャルダニは、仰向けで転がってフワフワのお腹をアリッサさんに披露しました。
ジャルダニは元気で遊び好きの性格を取り戻し、まるでボクサーのようにオモチャに猫パンチを繰り出すようになりました。そして全力のスパーリングで疲れると、アリッサさんのところに行って抱っこを要求しました。
「ジャルダニは愛情が欲しくなると私の膝を探したり、飛び上がって抱きつこうとしたり、可愛い声で私を呼んだりしてきます。彼はとっても甘えん坊で、いつも私の後をついてきます。」
そんなジャルダニが家の中で他の保護猫達に出会うと、一瞬のうちに心を奪われました。独りぼっちで保護されたジャルダニは友達を強く望んでいて、猫達の後をどこまでもついていくようになったのです。
ジャルダニはどんなに激しく遊び回っていても、アリッサさんや猫の友達に対して常に優しい心を持っていました。
保護猫のうちの1匹の『DJミトンズ』は、少し身体がグラグラとしているため、ジャルダニはよくミトンをしっかりと抱きかかえながら、愛情を込めて丁寧に顔を毛づくろいしているそうです。
またジャルダニは別の保護猫の『モンチ』のところに行って、オモチャで一緒に遊んだり、見事なジャンプを披露したりしているそうです。
「ジャンダニとモンチは部屋から部屋へと追いかけっこをするのが好きで、ミトンズとレスリングをするのも好きです。3匹は毎日お互いのことを毛づくろいし合っています。」
モンチとミトンズはジャンダニの無限のエネルギーに追いつこうとしていて、より勇敢になって、日々好奇心が増していっています。ふたりはとっても無邪気なジャンダニのおかげで、毎日新しい冒険を楽しむようになりました。
「ジャンダニは可愛いだけでなく、とっても面白い鳴き声をしています。彼は抱きしめられるのが大好きで、毎日新しい才能を披露してくれています」とアリッサさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして階段の踊り場で独りぼっちになっていたジャンダニは、アリッサさんの力を借りて新しい人生を歩み始め、ミトンズとモンチのおかげで最高に楽しい毎日を送り始めました。これからもジャンダニは安全で快適な家の中で、たくさんの愛情を感じながら成長していくことでしょう(*´ェ`*)
出典:adoptablesnyc/lovemeow