ある日、養育主さんの助けを切実に必要としていた母猫と6匹の子猫達が保護施設に運ばれてきました。この施設で養育ボランティアをしているジェニーさんは、猫の親子の話を聞くとすぐに、躊躇することなく親子を引き取ることに決めました。
その後、親子を迎え入れたジェニーさんは、母猫がほとんどミルクを作っておらず、積極的に授乳していないことに気づきました。「保護された時の子猫達は元気がなく、生後数日にもかかわらず全員の体重が100g未満でした」とジェニーさんが言いました。
「子猫達はミルクを欲していましたが、必要なものを得られていませんでした。」
ジェニーさんは子猫達に哺乳瓶でミルクを与えようとしましたが、子猫達は非常に弱っていてミルクを飲むことができませんでした。そのためジェニーさんは何日もの間、子猫達にカテーテルを使って栄養を与える必要がありました。それを一人で行うのはとても大変なことでした。
一方のブロッサムは体調を回復させるために、ほとんどの時間を子猫達から離れて過ごしていました。ブロッサムは子猫達が鳴き始めると駆け寄って、毛づくろいをしたり授乳を試みたりと最善を尽くしましたが、ストレスを感じていることは明らかでした。
ブロッサムは何とか子育てを続けようとしていましたが、ついに身体に限界が来てしまいました。ある時から急激に食欲やエネルギーが衰え始めたブロッサムは、信頼できるジェニーさんに大切な子猫達を託したのです。
「私は約2週間、ブロッサムが子育てできるかどうかを確認してきましたが、最終的に彼女と子猫達を別々に世話することに決めました。」
その後、ブロッサムは別の養育主さんの家に引っ越して、新しい生活を始めました。ブロッサムはそこで徐々にリラックスしていき、猫の仲間と一緒に過ごす時間を楽しむようになっていきました。そしてブロッサムは自然と、本来ののんびりとした愛らしい性格を取り戻していったのです。
「私は完全にブロッサムから子育てを引き継ぎました。子猫達は哺乳瓶からミルクを飲もうとしなかったため、引き続き数時間おきにカテーテルで栄養を与え続けました。」
そんなジェニーさんと子猫達のことを心配したのか、元保護猫の『ペニー』がジェニーさんの子育てを手伝ってくれました。優しいジェニーさんやペニーのおかげで子猫達は少しずつ成長を続け、ついに哺乳瓶からミルクが飲めるようになると、一気に食欲が急上昇しました。
すると『チクレット』『スキットルズ』『ペズ』『チックタック』『ジェリービーン』『ガムドロップ』と名付けられた6匹の子猫達は、好奇心が急激に増していって活発に動き回るようになり、開放された部屋の中を自由に動き回るようになりました。子猫達は部屋の中を隅々まで探索して、足が届く場所ならどこにでも登るようになりました。
そして離乳食が食べられるようになると、子猫達は勢いよくお皿に飛び込んで、顔を汚しながらご飯を食べるようになりました。
そんな中、育児を終えて元気を取り戻したブロッサムは、保護施設に戻って生涯の家族を探し始めました。そしてついに素敵な家族に出会うことができたのです。
一方、ジェニーさんの元ですくすくと成長を続けた子猫達は、他の保護子猫達とも仲良くなって、まるで自分達がこの家を所有しているかのように元気いっぱいに駆け回るようになりました。「子猫達は兄弟か友達かに関係なく、周りにいる子猫達と一緒に夢中になって遊び回っています。」
そして子猫達が十分に成長すると、次々と新しい家族の元へと旅立っていきました。
最初に生涯の家族を見つけたのはジェリービーンでした。ある家族が飼い猫の友達を探していたところ、ジェリービーンに出会ったのです。「家族は一瞬でジェリービーンに恋をしました。彼女は迎えられた家で人間の姉妹もできました。」
チクレットとチックタックは一緒に遊んで、一緒にお喋りすることが大好きな子猫達でした。ふたりは子猫のコンビを探していた家族の目に留まり、新しい家へと引っ越していきました。
6匹の子猫達の中で一番マイペースだったペズは、他の子猫達が家の中を駆け回っている間も、ひとりで居眠りしていることがよくありました。そんなペズもすぐに素敵な夫婦に出会うことができ、新しい家で同い年の子猫の友達ができました。
そして強い絆で結ばれていたスキットルズとガムドロップの姉妹も、ジェニーさんの家で仲良くなった子猫の兄弟と一緒に生涯の家を見つけました。子猫達を引き取った家族は、愛らしい子猫達の姿にいつも心が温められているそうです。
こうして路上から保護されたブロッサムと子猫達は、全員が無事に素敵な家族に出会うことができました。これからも猫の親子はそれぞれの日常を楽しみながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:jennys_animal_house/lovemeow