ある日、救急動物病院の看護師で養育ボランティアをしているケイトリンさんが、養育主さんの助けを必要としている子猫についての連絡を受けました。
子猫は登校途中の中学生によって発見されて、教室まで運ばれてきました。子猫は非常に幼く、24時間体制のミルクの世話が必要だったため、中学校が保護施設へと連絡をしました。
「幸いなことに副校長先生が夏の間、保護施設でボランティアをしていたため、幼い子猫の扱いに精通していました」とケイトリンさんが言いました。
「子猫は母猫と離ればなれになっていたところを保護されました。子猫が私の家に来た時は、年齢が16日齢ほどでした。」
『デリラ』と名づけられた子猫は、ケイトリンさんが用意した哺乳瓶をしっかりと掴み、勢いよくミルクを飲み始めました。デリラはすぐに室内生活に順応し、暖かいベッドと快適な毛布、そしてたくさんの愛情を注がれて、とても満足そうにしていました。
そんなデリラがケイトリンさんの家に来る数日前、ケイトリンさんは緊急の助けが必要な6日齢の子犬を連れて帰ってきました。ケイトリンさんはすぐに子犬を保育器で温めて、チューブで栄養を与え、ほとんど眠らずにケアを続けました。そんなケイトリンさんのおかげで『サイラス』と名づけられた子犬は快方へと向かい始め、徐々にエネルギーを取り戻していきました。
サイラスは非常に衰弱していて低体重でしたが、次第に哺乳瓶を使ってミルクが飲めるようになっていきました。そんなサイラスの鳴き声は、デリラの興味を強く引きました。デリラはこの家にいるもうひとりの赤ちゃんに会いたくて、ケイトリンさんに何度も訴えてきました。
「私はサイラスが約2.5週齢、デリラが約3.5週齢の時にふたりを会わせてみました。するとふたりはすぐにお互いのことを受け入れて、抱きしめることのできる友達ができたことをとても喜んでいました。」
その日以来、ふたりはいつも一緒に過ごし、寄り添いながら眠るようになりました。ケイトリンさんはその後も24時間体制でケアを続け、ふたりに愛情を注ぎ続けました。
「ふたりが一緒に成長していく姿はとても愛らしく、いつも私の心を溶かしています。ふたりは確実に成長を続けていて、出来ることも増えていっています。ふたりは毎日楽しそうに遊んでいて、日に日にヤンチャになってきています。」
「デリラは5週齢で離乳食を食べ始め、トイレの使い方も覚えました。サイラスは自信を持って動き回るようになり、いつも楽しそうにデリラと遊んだり、探索に出かけたりしています。」
「デリラとサイラスは現在、ベビーサークルの中で過ごしていて、好奇心の赴くままに元気いっぱいに遊んでいます。独りぼっちの赤ちゃんが同じ年齢の動物と交流することは、社会化のために非常に大切なことです。ふたりはいつも一緒の時間を過ごしながら様々なことを学び合っています。」
「ふたりの種族は違いますが、本当の兄弟のように仲良しです」とケイトリンさんが嬉しそうに話してくれました。
こうして独りぼっちになっていたところを保護されたデリラは、温もりが必要な時に抱きしめることのできる友達に出会うことができました。これからもデリラとサイラスはお互いに愛情を注ぎ合いながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう。
出典:foster.rinse.repeat/lovemeow