ある日、ナタリア・ニキーティナさんと彼女の家族が、黒海でボートやシュノーケリングを楽しんでいると、海岸の方から小さな叫び声のようなものが聞こえてきました。
「その声は徐々に大きくなってきました。最初は何が起こったのか分かりませんでしたが、少しすると黒いものが遠くで動いていることに気づきました。それは小さな子猫でした。子猫は岩の隙間を飛び越えて、真っ直ぐに私達の方へと走ってきました」とナタリアさんが言いました。
「子猫がいる岩場の辺りはとても浅くなっていて、ボートでは近づけない場所でした。そのため私達がどうしようかと考えていると、子猫は勢いよく水の中へと飛び込みました!」
子猫が飛び込んだ後、ナタリアさんの親戚2人がボートから飛び込んで、子猫の救出に向かいました。
保護された子猫はとても疲れていて空腹でしたが、助けてもらえたことにとても喜びを感じているようでした。
ナタリアさん達は子猫の兄弟や母親が近くにいるかもしれないと思い、しばらくその場で待機することにしました。しかし、ナタリアさん達が他の猫の姿を見ることはありませんでした。
子猫が岩場にいた理由は誰にも分かりませんが、ナタリアさん達がその場にいなければ、長くは生きられなかったことでしょう。
「子猫には選択肢がありませんでした。子猫は必死になって、私達のところに向かってきました。」
その後、子猫は『オーロラ』と名づけられ、ナタリアさんの母親の家で暮らすことになりました。ナタリアさん達はオーロラの命を救っただけでなく、独りぼっちのオーロラに生涯の家を見つけてあげたのです。オーロラは身体に少し傷を負っていましたが、とても活発で、新しい家族にたくさんの愛情を返しているそうです。
そして、それから半年が経つと、オーロラはこんなに大きく成長しました!
すっかり家族に溶け込んだオーロラは、ナタリアさんの家族や親戚にとって、かけがえのない存在になっているそうです。
「私達はあの日、最高の贈り物を受け取りました」とナタリアさんが幸せそうに話してくれました。
出典:nikitina.nely/thedodo