17歳の老猫の『ケリー』は、幼い頃から暮らしてきた家を失いました。ずっと一緒だった家族がケリーのことを世話することができなくなり、保護施設へと連れて行ったのです。突然慣れ親しんだ場所に戻れなくなったケリーは、とても混乱しました。
その後、動物病院に向かったケリーですが、診察中はずっと頭を下げたままでした。また診察の合間もケージの中で丸くなったまま動かず、スタッフ達が体調の確認をしに来た時だけ頭を上げました。
スタッフ達はケリーのことを元気づけ、この場所が危険ではないことを伝えようとしました。
保護施設『シャトン・オルフラン・モントリオール』のスタッフ達は、ケリーの姿を見て行動を起こしました。スタッフ達はケリーに愛情が感じられる家が必要だと感じ、養育主さんを探し始めたのです。
「診察の結果、ケリーは年齢以上に健康だと分かりました。彼女は動物病院で非常に大人しく過ごしていて、獣医さんの言うことを素直に聞いていました」と保護施設のセリーヌ・クロムさんが言いました。
その後、養育ボランティアのアマンディーヌさんがケリーを自宅に連れて帰りました。ケリーは少し戸惑っていましたが、アマンディーヌさんがケリーの名前を呼ぶと、頭を撫でてもらうために近づいてきました。
ケリーは家の中を隅々までチェックした後、アマンディーヌさんの隣で落ち着き、ナデナデを要求してきました。ケリーは再び愛されていることに幸せを感じたようで、満足そうに眠りについたそうです。
そしてケリーはこの場所が自分の家だと感じ、自分の殻から出てきました。
ケリーはその後すぐに花を咲かせ、本来の姿を取り戻しました。ケリーは家の至るところでアマンディーヌさんを追いかけ始め、決して自分が独りではないことを常に確認していました。
「ケリーは穏やかな性格で撫でられるのが大好きです。彼女は常に人間の近くにいて、在宅勤務中に仕事の手伝いをするのが好きです。彼女はいつもかまってもらいたくて、ハグをしてもらうために注意を引いてきます。」
ケリーはアマンディーヌさんの家で暮らし始めてから数日で、素敵な笑顔を取り戻しました。ケリーの表情は悲しそうな表情から、楽しい表情へと変わっていったのです。
すっかり甘えん坊になったケリーは、ハグが足りない時はすぐにおねだりしてきて、決して「ノー」とは言わせませんでした。
「ケリーは愛らしい喉のゴロゴロ音を持っていて、眠っている時は少しいびきをかいています。」
ケリーはアマンディーヌさんの優しさで、徐々に行動が変化してきました。ケリーは再び子猫に戻ったかのように好奇心が溢れ出し、活発に遊ぶようになったのです。
ケリーは今、静かな家の中でたくさんの愛情を吸収することができてとても幸せです。ケリーは常に人間の近くに留まって、身の回りで起きている全てのことに関わりたいと思っているのです。
「ケリーは現在17歳で、残された余生を一緒に過ごすことのできる思いやりのある家族を探しています」とセリーヌさんが話してくれました。
あの日、ケリーは突然家を失ったことで混乱しましたが、優しい人達のおかげで生涯の家に旅立つ準備を整えることができました。きっとケリーは新しい家に行ってからも、愛らしいゴロゴロ音を響かせながら、幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ω`*)
出典:Rescuechatonsmontreal/lovemeow