ある日、障がいのある猫達を専門に預かっている保護施設『オッド・キャット・サンクチュアリ』のタラ・ケイさんが、1匹の猫を家族に迎えました。『テネシー』と名付けられたその猫は、生後2ヶ月の子猫の大きさで成長が止まっていました。
「テネシーは多くの猫達と一緒に保護されましたが、彼女以外の猫はみんな普通の大きさでした。彼女には水頭症の症状(脳室に過剰な脳脊髄液が貯留した状態)があり、すでに全ての歯が永久歯に生え変わっていました」とタラさんが言いました。
テネシーは生後11ヶ月でしたが、体重は僅か900gしかありませんでした。獣医さんの話によると、テネシーの成長が止まったのは以前の生活環境に原因があるということでした。
そんな身体の小さなテネシーですが、それを補うほどの大きな心の持ち主で、人間や他の猫達への大きな愛情を持っていました。
テネシーが初めてタラさんの家の先住猫に会った時、すぐに大きな音でゴロゴロと喉を鳴らし始めました。どうやらテネシーは全ての猫と友達になりたかったようで、みんなのところに次々と突撃していきました。そのため内気な性格の猫も、テネシーの猛アプローチには抵抗することができませんでした。
テネシーは新しい猫に出会うとすぐに鼻を擦りつけて、その日のうちに一緒に昼寝を始めるそうです。
『オーガスト』という名前の小脳に障がいのある猫が家にやって来た時も、テネシーは愛情いっぱいに出迎えました。オーガストは歩く時にグラグラと身体が揺れる猫ですが、オーガストがどこかに落ち着くたびにテネシーが寄り添ってきて、決してひとりではないことを伝えました。
また、顔に先天的な障がいのある黒白猫の『メンフィス』とも仲良くなりました。メンフィスがハグを必要としている時はいつもテネシーがやって来て、ピッタリとくっつきながら過ごし始めるそうです。
少し前にやって来た10歳の『ビショップ』も、テネシーに温かく迎え入れられました。ビショップはテネシーのおかげですぐに緊張が解けて、その日のうちにくつろぎ始めることができたそうです。
「誰かが昼寝をしていると必ずテネシーがやって来て、一緒になって眠りにつきます。彼女はいつも静かに寄り添ってきて、猫達を優しく抱きしめています。」
こちらは4歳の『クレメンタイン』に寄り添うテネシーの姿です。テネシーはみんなのことが大好きで、いつもそばに寄り添いながら、たくさんの愛情を注いでいるのです。
保護されてから数年が経ったテネシーですが、以前と変わらずたくさんの愛情で満たされています。テネシーはいつも部屋の中を歩き回って、ハグが必要な猫を見つけるとすぐに抱きしめ始めるそうです。
テネシーはその愛らしい行動で、全ての猫達に喜びと安らぎを与え続けているのです。
テネシーはこれからも大好きな猫達にピッタリと寄り添いながら、たくさんの幸せを届け続けることでしょう(*´ω`*)
出典:memphis2nosecat/lovemeow