大学院に通うモリーさんは過去の交通事故の影響で、いつも不安を抱えながら日常生活を送っていて、ストレスで時々パニック発作を起こすことがありました。そこでモリーさんは少しでも不安を和らげるために、猫と一緒に暮らすことに決めたのです。
モリーさんの実家は農家で、幼い頃からずっと猫と一緒に暮らしてきました。そのためモリーさんにとって猫は、完全に生活の一部になっていたのです。
モリーさんはある日、保護猫の譲渡も行っているペット用品店に出かけました。そしてそこで1匹の猫に出会ったのです。
猫は9歳半で耳が無く、長い間引き取り手が現れませんでした。モリーさんは初めて猫の姿を見た時に『アザラシ』のように見えたそうです。
猫の過去について知りたくなったモリーさんは、猫の世話をしてきた保護施設に連絡をしました。そして、猫の前の飼い主さんが耳にできた腫瘍を治療するためのお金を持っていなかったため、耳を失ってしまったことが分かったのです。その後、飼い主さんは猫の世話ができなくなり、保護施設に引き渡したそうです。
猫は耳がほとんど聞こえませんでしたが、モリーさんは全く気になりませんでした。モリーさんは完全に猫に心を奪われていたのです。
モリーさんは猫をペット用品店から引き取ると『オタイティス』と名付けました。
オタイティスは引き取られた翌日に自分の殻から出てきて、モリーさんに力いっぱい擦り寄りました。それはオタイティスの運命が変わった瞬間でした。
その日以降、オタイティスはモリーさんのことをいつも見つめるようになりました。
こんなところからも見つめてきます!
オタイティスは年齢を重ねた猫ですが、とってもお茶目な性格で、いつもエネルギーに満ち溢れています。その好奇心旺盛な姿はまるで子猫のようです。
またオタイティスは耳がほとんど聞こえないことも全く気にしていないようでした。オタイティスは自分のやり方でモリーさんの気持ちを感じることができるからです。
オタイティスは他の猫達のようにキーボードの上に座るのが好きで…
モリーさんが何をやっているのかをいつも知りたがっています。
もちろんお腹のナデナデも要求してきます♪
こちらは毎朝の起床後の光景です。
オタイティスはとってもモリーさん想いの優しい猫で、モリーさんがストレスでパニック発作を起こした時は、心配そうに抱きしめてくれるそうです。
「オタイティスは私を落ち着かせてくれる唯一の存在です。彼は今まで出会った中で最高の猫です。あの日、ペット用品店で私が彼を救ったのではなく、彼が私を救ってくれました」とモリーさんが幸せそうに話してくれました。
どうやらふたりの出会いは偶然ではなく運命だったようです。深い絆で結ばれて、お互いになくてはならない存在になったふたり。これからもその関係はいつまでも続いていくことでしょう。
出典:adventuresofotitis/lovemeow