黒白猫の『エース』はとっても優しい心の持ち主で、人間のことが大好きな甘い猫です。
迷子だった子猫のエースは感染症のために保護の直後に片目を失いましたが、そのことがエースの行動を制限したり、生きることへの情熱を失わせることはありませんでした。しかし、エースはその外見で多くの人達に誤解を与えることになったのです。
「特に子供達にとって、エースの外見は怖く見えるようです。そのため彼に近づくことを躊躇する人が何人もいました」と飼い主のノーマ・マイコビッチさんが言いました。
しかし、全ての人がエースと避けているわけではないことをノーマさんは知っていました。
出典:Norma Maikovich
エースは一日の多くの時間を自宅の玄関先で過ごしていたため、ノーマさんはエースの様子を確認できるように、家庭用の防犯カメラを設置することにしました。しかし、この時はまだ自分がエースの美しい友情を見ることになるとは、全く思ってもいませんでした。
「私達が防犯カメラの映像を見ていると、ある男の子が毎日のようにエースに会いに来ていることに気づきました。」
その子は近所に住む男の子で、みんなに『怖い』と思われていたエースと過ごすことが毎日の日課になっていました。そして、エースの方も男の子のことが大好きで、男の子が来るたびに楽しそうに遊んでいることが分かったのです。
一緒に過ごすエースと男の子の様子はこちら。
ノーマさんはエースに親友がいることを知って感動しました。
「ふたりの様子は私達の心を一瞬で溶かしました。ふたりがお互いのことをどれだけ愛しているかが映像から伝わってきました。エースは男の子が来ると、いつも嬉しそうに彼を迎えにいきます。ふたりの絆は本当に素晴らしく、私達の胸を熱くしました。」
出典:Norma Maikovich
ふたりの関係を知ったノーマさんは、男の子が自宅を訪問することをためらわないように、いつでも歓迎することを伝えました。
「エースの友人は私達の友人です。ふたりが親友だと気づいた時、私達は本当に幸せな気持ちに包まれました。」
出典:Norma Maikovich
きっと一部の人達はエースの容姿が少し違うという理由で、これからもエースのことを敬遠し続けることでしょう。しかし、エースと親友になった男の子のように、エースの本当の姿を知る人もたくさんいるのです。そしてそれはエースだけでなく、障がいのある全てのペットにも当てはまることなのです。
「エースは怖い猫ではありません。見た目が彼の全てではありません。障がいのある動物達も幸せな人生を歩み、愛情を感じ、家族に出会うチャンスが必要です。エースと男の子の純粋な愛情は、そのことをみんなに伝えているかのようでした」とノーマさんが話してくれました。
出典:Norma Maikovich/thedodo