昨日、保護施設『アニマル・フレンズ・プロジェクト』のカルメン・ワインバーグさんが、道路の真ん中で子猫の姿を見つけました。子猫はひとりで路上を彷徨い歩いていました。
この地域には多くの野良猫達がいますが、カルメンさんはこれまでに一度も、この子猫に会ったことがありませんでした。カルメンさんは子猫が友好的かどうかを確認するため、驚かせないようにゆっくりと近づいていきました。すると子猫はあまり人間慣れしていなかったようで、すぐにその場から逃げ出したそうです。
カルメンさんが逃げた子猫の後を追っていると、数匹の猫達が家の庭から姿を現しました。どうやら子猫はこの猫達と一緒に行動していたようです。
「私が子猫の後を追っていると、保護が必要な野良猫達のコロニーを見つけました。そこには8匹ほどの猫がいました」とカルメンさんは言いました。
出典:Carmen Weinberg
猫達はみんな人間に慣れていないようで、とても野性的に見えました。コロニーには何匹かの子猫がいたのですが、どうやらみんな兄弟のようでした。
カルメンさんは一度自分の車に戻って、捕獲器と猫缶を持ってきました。そしてすぐに捕獲器を設置して、猫達が入ってくるのを待ち始めたのです。
その後、1匹の子猫が猫缶の匂いにつられて、捕獲器の中へと入ってきました。しかし、猫達はとても警戒心が強かったようで、母猫や他の子猫達はその後も捕獲器の中には入らなかったそうです。
出典:Carmen Weinberg
カルメンさんは保護した子猫を車に運んで、子猫を世話することができる養育主さんを探し始めました。
屋外で暮らしている子猫達は、特に病気にかかりやすい状態にあります。カルメンさんは翌日、母猫や子猫達を保護するために、再びその場所に戻ることに決めているそうです。
出典:Carmen Weinberg
一方、保護された子猫はとてもお腹が空いていて、捕獲器の中にいる間に全てのご飯を食べ尽くしました。
子猫は全身がノミで覆われていて、お腹の虫を駆除する必要がありました。そのため子猫は運ばれた保護施設で全身を綺麗にしてもらい、全てのノミを取り除いてもらったそうです。
出典:Carmen Weinberg
お風呂から上がった子猫は、たくさんのご飯でお腹を満たしました。すると随分と元気を取り戻し、幸せそうに喉を鳴らし始めたそうです。「私がクシで子猫をすいていると、彼は可愛い音で喉を鳴らし始めました。最初に出会った時はすぐに逃げ出したため、彼のフレンドリーでリラックスしている姿に私はとても驚きました。」
カルメンさんは子猫が多指症で、通常よりも足の指が多いことに気づきました。子猫の養育主になったアナ・カストロさんは、ヘミングウェイが多指症の猫を大切にしていたため、著書の『老人と海』の主人公から名前をとって、子猫に『サンティアゴ』と名づけたそうです。
出典:Carmen Weinberg
「私はこれからもTNR活動(野良猫の不妊去勢手術を行い、元の場所に戻す活動)や保護活動を続けていこうと思います。そして、1匹でも多くの猫を幸せにして、不幸な猫を減らしていこうと考えています」とカルメンさんは話してくれました。
きっと今回捕まえることのできなかった猫達も、すぐにカルメンさんに保護されて、新しい人生を始めることができることでしょう。
出典:Carmen Weinberg
保護されたサンティアゴは現在、アナさんの元で美味しいご飯をいっぱい食べて、たくさんの愛情を注がれています。サンティアゴはすでに屋内生活を楽しんでいて、暖かい家の中で幸せな時間を過ごしているそうです(*´ェ`*)
出典:Carmen Weinberg/lovemeow