ローザ・アビラさんは今までに多くの動物の保護活動を行なってきたため、今ではほとんどのことに動揺しなくなっていました。しかし、初めて猫の『ジャクソン』に会って、彼の話を聞いた時、ローザさんは強い衝撃を受けました。
「私は森の中でジャクソンの姿を見かけるようになりました。彼はここで何をしていたのでしょうか?」とローザさんが言いました。
ジャクソンはローザさんの家の近くの森に住んでいました。近くの人に話を聞くと、ジャクソンは6年前に家族が引っ越した時に置き去りにされてしまい、ずっとこの場所で命をつないできたことが分かりました。ジャクソンのことを可哀想に思ったローザさんは、これ以上ジャクソンを独りぼっちにさせないことを心に誓いました。
ジャクソンは体調が悪くなっていて、さらに屋外も日に日に寒くなってきていました。ジャクソンを保護するためにまずは信頼を得なければならないと思ったローザさんは、すぐに行動を起こしました。
「ジャクソンの目は炎症を起こしていました。彼はいつも目を閉じていたため、見えているかどうか分かりませんでした。」
出典:rosa_avilla.33
ローザさんは始め、ジャクソンが住んでいる森の中にシェルターと給餌場をいくつか設置しました。そしてジャクソンが自分に慣れてくれるように、毎朝そこに通い続けました。すると嬉しいことに、その効果は徐々に現れ始めました。
「ジャクソンが私の方に近づいてきて、話しかけてくるようになりました。さらに彼が体を撫でさせてくれるようになった時、私は『今度は抱っこさせてくれる?』と話しかけました。」
その後、ローザさんがジャクソンを抱き上げると、ジャクソンはようやく自分が安全だと感じて安心しました。
「ジャクソンはきっと助けを受け入れる準備ができていたのだと思います。」
ローザさんがすぐにジャクソンを動物病院に連れて行くと、ジャクソンに手術が必要なことが分かりました。そして手術が無事に終わると全てが変わりました。ジャクソンはローザさんや獣医さん達のおかげで、ちゃんと物が見えるようになったのです。
出典:rosa_avilla.33
その後、ジャクソンの体調が回復すると、本来の性格が輝き始めました。するとジャクソンは失った時間を埋め合わせるかのように、たくさんの注目を集めるようになって、最高に優しいおじいちゃんへと生まれ変わったのです。
そして元気を取り戻したジャクソンは、すぐに生涯の家を見つけました。森の中で6年間待ち続けたジャクソンは、こうして安全な家の中で生活し始め、幸せいっぱいの毎日を送れるようになったのです。
これからもジャクソンは迎えてくれた家族に愛情を感じながら、最期を迎える時まで何不自由ない生活を送っていくことでしょう。
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