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アゴがずれた状態で固まってしまい、ご飯が食べられなかった子猫。優しい人達のおかげで人生が大きく変わる

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ある日、飼い主が育てられなくなった子猫を動物病院に連れて来ました。その時の子猫の未来は不確かなものでしたが、優しい獣医さんが手を差し伸べて、子猫の未来を明るいものに変えました。

獣医さんが地元の保護施設『シャトンズ・オルフランズ・モントリオール』に連絡をすると、保護施設のスタッフ達が子猫を迎えに来ました。「私達は子猫に『タム』と名付けました。彼女は生後3ヶ月でしたが、体重が900gしかありませんでした。彼女のアゴは骨折した状態で固まっていて、自分でご飯を食べることができなくなっていました」とスタッフが言いました。

その後、熱心な養育主さんがタムを自宅に連れて帰ると、シリンジを使って24時間体制でご飯を食べさせ始めました。

アゴがずれていた子猫出典:chatonsorphelinsmontreal

タムは口を開けることも噛むこともできなかったため、柔らかい流動食が与えられました。しかし、そんな状況にもかかわらず、タムは生きる意志が非常に強く、毎回一生懸命にご飯を食べていました。「タムは生きたいと強く思っていて、必死にご飯を飲み込もうとしていました。」

動物病院でのCTスキャンの結果、タムのアゴは怪我を負った後、曲がった状態で治癒してしまったため、アゴが開けられない状態になっていることが分かりました。

専門医の助けを借りながらタムは矯正手術を受けて、ついに再び口を開けることができるようになりました。「手術は上手くいきました。タムが麻酔から目覚めると、すぐに口を動かし始めました。」

その後タムが退院すると、一口一口を美味しそうに味わいながらご飯を初めてひとりで食べました。

「タムはまだ顔が腫れているにもかかわらず、口を大きく開けて舌を突き出し、お皿の中のご飯を最後の一口まで食べ尽くしました。」

タムは回復している間に、歳を重ねた先住猫に安らぎを見出しました。先住猫の優しい性格は、どんなに内気な保護子猫にも癒しを与えて、自然と心を開かせました。タムは毎日先住猫に寄り添って、嬉しそうに喉を鳴らしながら眠りに落ちていきました。

獣医さん達や保護施設のスタッフ達の優しさのおかげで、タムは同い年の子猫と同じように暮らせるようになりました。タムはまるで失われた時間を埋め合わせるかのように、毎回お皿に盛られたご飯を全て平らげているそうです。

「タムのアゴはまだ少しずれているかもしれませんが、しっかりと機能しています。彼女は小さな戦士です。」

アゴが治った子猫出典:chatonsorphelinsmontreal

毎回お腹がいっぱいになると、タムはエネルギーの塊になります。「タムは養育主さんの家で甘やかされながら育っていて、人間のことが大好きで、いつも養育主さんのことを探しています。彼女は優しくて愛情深く、恐れ知らずで活力に満ち溢れています。今では完全に自立していて、子猫の友達とも遊んでいます。」

タムは他の子猫と同じことができ、さらにそれ以上のこともできるのです。

タムは撫でられるとすぐに大きな音で喉を鳴らし始めます。またとっても甘えん坊なタムは、養育主さんに抱っこされるととろけてしまい、養育主さんを完全に信頼しながら幸せそうに寄り添っているそうです。

「タムはイタズラ好きで好奇心が旺盛で、動くものなら何でも追いかけて、常に遊ぶ準備ができています」と保護施設のスタッフが話してくれました。

タムはまるで小さな影のように養育主さんの後を追いかけています。また、どこにでもついて行きたいタムは、快適なキャリーに乗って養育主さんと一緒にお出かけすることも大好きです。そして、夜になると養育主さんのベッドに潜り込んで、心地良い喉の音を部屋中に響かせているのです。

タムは今でも食べることへの情熱は全く衰えていません。そのため誰も見ていない時にコッソリと、お皿に入ったオヤツを盗み食いしていることもあるそうです。

タムは厳しい時期を経験しましたが、決して諦めなかった人達のおかげで元気な若い猫へと成長しました。完全に健康を取り戻したタムは、食欲や遊び心、そして生きる力が溢れ出しているのです。

きっと里親募集を始めたら、タムの前にはすぐに素敵な人が現れることでしょう。そして、たくさんの愛情に囲まれながら、いつまでも幸せいっぱいの毎日を送っていくことでしょう(*´ェ`*)

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